1000mb


ナカミチ1000mb

 ナカミチのミュージックバンクメカと、フローティングメカベースと、クローズドシャーシ、さらに、デジアナ独立電源、専用デジタルアウト基盤、mbiで、アナログ出力基盤追加となる、新1000シリーズのCDトランスポート、プレーヤー。

   シーリングドア。分厚い。音楽の音圧から逃れ、メカ、ディスクとも振動させない設計。

 外装は、DAT1000シリーズと類似。
 若干は異なるものの、アルミ多用の重量シャーシ。
 
   メカは、MBシリーズと共通。ピックアップは別物。トレイが灰色のゴム塗装され共振を排除しようとしている。
 訳あり品のため、デジタルアウト基盤が製品版と異なります。メカ部分は、通常密閉されているので埃がありません。

  シーリングドアが開くと、スライドトレイ前面がきれいな光沢。なんと、無垢のアルミ材を張り付けた豪勢なもの。ジーリングドアの内側。黒い枠のようなものは、ゴムパイプを切ってある溝に接着したシーリングゴム。

 音は、1000Pとの組み合わせで、左右に広がる音場が広い。ただし、奥深さはあまりない。
 静謐さがあふれ、しとやかな再生音に特徴がある。
 (ハードでシャープで、ダイナミック、という音ではない。)
 ミュージックバンクの特徴で、1枚プラス6枚の連続演奏ができる。交響楽1から6番まで入れてそのまま連続再生なんて楽しみができる。
 
 このミュージックバンクメカの弱点である、ミュージックバンクそのものを上下させるゴムベルト、ピックアップを上下させるゴムベルトが劣化するとメカが動かなくなる。
 ミュージックバンクメカを搭載したプレーヤーはアメリカで3年保証を付けていたのだけれど、3年過ぎると、ほぼ全部メカ動作不良になったはず。ゴムのベルトはがんだった。
 それで、ゴムベルトを廃した新MBメカが開発され、その後のミュージックバンクプレーヤー、CDショップの試聴機などに搭載された。一部の試聴機はツタヤなどに今でも残っている。
 
 本機も、そのゴムベルトの寿命が来て、代替えベルトも底をついてしまったので、動作不良で、修理品の棚へ移動した。2013年4月。

 シーリングドア、密閉シャーシ、フローティングメカベースで、音も光も振動もシャットアウトする機構は先見の明があったのだが、メカ機構設計に難があった不遇の製品だ。