turedure2024



2024年12月27日(金)
オーディオの展望

2024年ももう直ぐ終わり。
来年もまたやってくる。
来年の世は果たしてどうなるのだろうか?

世界情勢は暗く緊迫した状態が続いている。
世界的に明るい話しが無い。

もし日本が戦争に巻き込まれる事にでもなれは更なる苦境に陥ることは想像に難く無い。

それこそオーディオどころの話しでは無い。
オーディオの趣味は明るい未来あってこそだ。

かつてオーディオは若者の欲しい物のトップ10にランキングされていた。
しかし20年以上前から、つまりバブル崩壊からリーマンショックのいわゆる経済低迷期にはトップ10はおろか30にも入らないように変化してしまった。

オーディオ関係のメーカーとバイヤーは不安を封印して見て見ぬふりをして来た。
見てみるふりをしている間に市場ではオーディオが売れなくなったし、メーカーは売れるオーディオを作らなかった。
いよいよ感じでいた現実を直視する時が来たのである。
ついにと言うか来るべきものが来た感じがする。
オーディオのロマンが崩れてきたのである。

まずオーディオの価格が高い。高すぎる。
今までオーディオ趣味を頑張って来た人ですら諦めてしまう事が増えた。

高齢化もあるがそれは一つの原因でしか無い。

メーカーの崩壊。
老舗のメーカーですら苦境である。
業態転換を行える所はまだまし。
縮小とリストラを繰り返して人材が枯渇した。

かつて電子立国と言われた日本が電子を中華とアジアに奪われ凋落してしまった。
会社を維持することに躍起になって製品価格を釣り上げ、富裕層のみを商売対象にする事で企業を維持しているメーカーの末路だ。

「特殊化の果てには、緩やかな死が待っている」
攻殻機動隊のセリフそのものである。

                     
音楽に対する受け手側作り手側の変化。

昔のようにパッケージメディアが売れなくなった現代。
地力の有るアーティストはライブに注力する。
受け手若者は手軽気楽に使えるスマホ+イヤホンが主オーディオ機器となった。
メディアメーカーは死活問題。
もはやスマホユーザーにとって、CDメディアはコレクターズアイテムであり無用の長物と化した。

オーディオ音楽好き年寄りにとっては時代の波に乗るどころか溺れて沈んだまま浮かび上がれない。
そもそも音楽を聴く為のオーディオ製品に異常に高額を払うのは馬鹿らしいとなってきた。
更に言うなら価格に対する満足が見合わない事態になったという事。

もっともっと良い音を更にもっと!の欲求とロマンが消滅してしまったのだろうか?
売り手側が楽しそうにやって無いのに誰が買う?
そもそも楽しめなくなったら趣味をやる意味がなくなってしまうだろう。

来年3月地域コミュニティで地域住民=高齢者向けのレコードコンサートを地域から依頼された。
無料のボランティアではあるが、これが実に楽しみなのだ。
いまからイベント時の楽曲選定に励んでいる。
こんな気持ちになるのはいつ以来だろうか?


楽しくやってこその趣味でありオーディオなのだ。
価格は関係ない。



本文と画像は全く関係はありません。
参考です。

 カラオケも音が良いと気分はあげあげに!


 楽しい。嬉しい顔が増えると楽しさ倍増です。
2024年12月16日(月)
ビンテージの危機

自分にとって激動だった2024年も12月になってしまった。
月日の経つのは早いもの。また一つ歳を取ってしまう。

歳を取るのは何も人ばかりではない。
使用しているオーディオも歳を取るわけだ。
最近の物価高で新品も中古も高いのだが修理代も高い。
かつてのイメージで話しをユーザーとすると大きく乖離してしまい話しがこじれる。
送料もここ三年で三回ぐらい値上げされていて地味に効く。
それでもまだ修理してくれる業者はマシだと言える。

かつてはどんなに古くても可能な限り修理すると謳っていたメーカーですら、ある一定の年式以前は修理代金が最低でも10万円以上からとなっている。
確かに無限に修理は出来ないが実質的な修理拒否とも言える。
更に問題はベテランエンジニアの喪失だ。
会社に勤めている以上いつかは退職してしまう従業員だが後に繋がるエンジニアが中々いない。

夢と希望に溢れて入社し並々ならぬ努力で勤めてきたのに、勤めていた会社は何処か別の会社に人材ごと売られて別な会社の社員になっていたりする。
実は昔勤めていた会社が現在そうなってしまった。
社員のリストラは無いが社名は変わり上層部の入れ替えもあったそうだ。
とっくの昔に辞めた会社とは言え、なんともやるせない気分になる。

さて前置きが長くなったが事務所のスピーカー(B&Wマトリックス801s2)の音がおかしい事に気がついた。
左チャンネルの低域が出ていない。
以前はケーブルが接触不良だったが今回は違う。

システム構成は上下のバイアンプ仕様。つまり高域側のパワー・アンプと低域側のパワー・アンプに分かれている。
高域側は両チャンネル出ているため入力側、プリ・アンプ側には問題が無い。
と言う事はパワー・アンプかスピーカーだ。
パワー・アンプのスピーカー出力を左右入れ替えてみる。
やはり左チャンネルが出ない。

一番いやなスピーカー部の不良だ!
スピーカーが壊れるのは中々無い。
過大入力や直流電源が流れてボイスコイルが切れるとかネットワークの故障。
原因がこれらだと実に厄介。
まあやるしか無いか?
と言う事でセオリーとして簡単な所からチェックして行く。

先ずはターミナル。
接触不良でスピーカーをバラしていたのではお間抜けだ。
そんな訳でターミナルをはずして確認するも問題無し。
で、お次はウーハーか?と言う事でウーハーを外して導通をチェック!
コレまた問題無い。
もちろん端子もキッチリハマってる。
コレは困ったな?

一番厄介なネットワークか?
仕方ないのでえっちらおっちらスピーカーを引き出し横倒しに。
ネットワークはスピーカーの最下部に取り付けられている。
開けて見るのは初めてだ。
底板を外しネットワークにアクセス。

結構立派なネットワークが付いている。
流石は上級機種といった所か。
ただコンデンサだったりすると直ぐにお手上げだ。
部品は持って無いし、あったとしても片方だけやる訳には行かない。やるなら両方ともだ。

見た感じは何とも無い。
問題は裏側のパターン面だろうと踏んだ。
立派なネットワークだけあり基板はガラスエポキシ基板でしっかりしていてビスでガッチリ固定されてる。
ビスを外してパターン面を確認する。

んんっ!怪しい所が3箇所ある。

ハンダクラックを起こして居るように見える。
とりあえずハンダを盛り直して組み直す。
ガラエポ基板で良かった。
紙エポやベークライト基板だったらパターンがやばかった。
ヒーコラ言いながら元に戻して結線し音出し。

高域から少し遅れて音が出た!

コンデンサに電気が溜まるタイムラグだろう。
既に40年選手。
長持ちするコンポーネントのスピーカーだがハンダクラックには敵わない。

コレでまだまだ使える。


最近修理ばかりだな。

B&W801のネットワーク基板。
2024年11月26日(火)
ジャンクオーディオ

最近の不景気とオーディオ価格の高騰により中古市場の弾が枯渇気味であり更に価格高騰している。
そんな中ジャンク品を探して修理復活させて楽しむ逆ハイエンドユーザー?も存在し修理業者も活況だったりする。
べつにバカにしている訳では無い。
自分で修理できる強者も存在し改良改造を施して独自の路線で楽しむ諸兄も確実に存在する。
ただ何でもかんでも良いか?と言うと違う。

古いモノでも名機と呼ばれるモノは存在しそう言うものは当たり前にお高い。
モノには限度も存在しどこまで直すかどこまで使うか?は線の引き際が難しい。
自分の所有物にも大概古い物があるのだが、一番古いのはマークレビンソンのJC2のプリアンプである。
これは個人的に使用しているもので正にジャンクオーディオである。
故障ジャンク品として入手したのだがとんでもないノイズを発生していた。
幸い最大の弱点であるモジュールは無事で、修理はコンデンサー類の交換で済んだ。
その後、別体の電源が壊れて作り直してもらった。容量を30倍ぐらいにしてレギュレータを入れ安定化している。
これだけで随分音に張りがでる。
ただ純正品では無いためジャンクオーディオであり、他の人には売れないシロモノである。
中には上手くシステムを構築しかなり安上がりに上手く仕上げている人も居る。
しかしそれは上級者のなせる技でありあまりおすすめ出来ない。

普通に店で新品でも中古でも欲しいものを買った方が良い。

実は最近相談があった。

某リサイクルショップにてジャンクでオーディオを購入した。ついては音質を向上させたい。」
と言う事である。

まあ良くある相談であるのだがよく話しを聴くとそのオーディオはミニコンポでスピーカーだけが生きていると言うシロモノ。
しかも価格が550円である。
聞き間違いでも書き間違いでは無い550円なのだ。

品物や価格をバカにしたくは無いのだが流石に無理が有る。
しかもそのスピーカーをばらしてユニットとネットワークをエンクロージャーを自作して組み込みたいと。

まあいい。
そんな趣味もあろう?
がここからが問題である。
エンクロージャーを作るにはどうしたらいいか?と言うのである。

??

設計したんじゃ無いの?と訊くと、していない、分からないから尋ねたと。
呆れた話しである。
正直電話をガチャ切りしたくなった。
そこは大人な対応で話しを進めるとどうやらスピーカーに対する知識は無く、単に安く良い音を聴きたいからどうしたらいいかを尋ねたと言う事である。
気持ちは分かるがモノには限度があろう。
流石にその価格では無理がある。
箱をつくるにもそれなりの部材代や技術が必要であり、まず一番に情熱が必要だ。

情熱はあるのだろう。
ただ金は使いたくなく勉強はしたくない。イージーに良い音が聴きたいのだ。
気持ちは分かるが簡単に手に入れたものは簡単に捨てられる。

もう少し腹を据えてやったら如何?と言ってしまった。

この状態でさらにアンプやら何やら買っても上手く行かないよ?とまで。
これは商売人失格である。
が自分のポリシー的には許せないため変な物は売りたくない。
この某お客様は以前から知ってるのだがなかなか此方の意図は伝わらないようで同じ事を繰り返している。
下手の横好きと言ってしまえばそれまでだが度々連絡がくる。
何かを購入してくれる訳でもなく毎度この調子なのだ。

で今後一考を講じたい。
真面目にアドバイスし続けたのだが、今後一顧だにしないなら何も教えない事にする。
別に意地悪ではなく更に考えてもらう為に。
こういった人は人の意見に左右されまくっている割に上手くは捉えられ無い様なので簡単に答え無い事にする。
お客様の為に。
又はウソを教えたら裏返って上手く行くのか?
疲れた話しであった。

たまには、こんなのあっても良いか。
以下、本文とは全く関係がありません。

参考
ジャンク品でオーディオを組む方のサイトより

ドリームの気まま日記
高知のドリーム不動産のオヤジ、ドリームのブログ。
お客様・イベント・食べ歩き・ポタリング等、気ままにご紹介

https://blog.goo.ne.jp/mm1700/e/0b7
caf4b871fa4d877594a7f5d76124e

この写真の例。
センターのMDCDレシーバーのアンプ部のみ活かす。CDプレーヤーを追加。たまたまオンキヨーのジャンクスピーカーがあったのでメーカー統一になったそう。レシート画像から2002年又は2012年消費税が5%の時代の記事です。
SP1900円
レシーバー1500円
CDプレーヤー3000円
総計7000円未満だったようです。
こういう楽しみ方もあるという例です。
2024年11月14日(木)
その7 塩の道紀行編  おしまい

信州旅の最後と後書き。

この旅の途中で気になる事があった。
今回もクルマでの移動だが高山で気掛かりな事を発見した。
右側リアタイヤから異常なタイヤかすが出ていてタイヤが偏摩耗していた。
そう言えばハンドルが曲がっている。
ふつうに直進はしていたので空気圧が下がったのか?
またはスローパンクチャーか?
はたまたアライメントが狂ったのか?
下回りを覗いてもわからない。

タイヤを気にしながら帰路に着くべく富山県砺波市へ。
五箇集落から高速は使わずに国道を走り川沿いの道を進む。
あいにく雨が降ってきたが視界は悪くない。
夕刻に砺波市に着き夕食にした。
富山と言えば日本海の海産物と言う事で独立系回転すし店に入店。
元はコンビニ?と思われる小ぢんまりした回転すし屋だが結構繁盛しているようだ。

回転レーンには皿は回ってなくてタッチパネルで注文する方式らしい。
レーン内で職人さんが手際良く握ってくれる。
味はと言うと、流石に美味い!
少々価格はお高めだがそれを上回る美味さだった。
前から思っていたが福島県人は地味に舌が肥えていて、味にうるさい人が多い。
福島県は全国で突出した名産は無いが二番手三番手といったものが実はたくさんある。
つまりまずいものが無いのだ。
米、水、魚、果物と基本的なものは大概美味い。
いわき沖は常磐ものと言われて地味に美味い。昔転勤族だった大叔父も言っていた。

ラーメンとか日本酒とかは全国屈指の名産品であり、特にラーメンは山形、新潟と味を競っていてバチバチのライバルである。

意外と地味にガチな県である。
そんなにあちこち行った訳ではないが海産では北海道、青森県、新潟県、富山県、静岡県ぐらいしか飛び抜けて美味いと思った事は無い。沖縄は、最悪だった。
とくに果物は桃は日本一美味いと思っているし、りんごも名産の青森にも味で引けは取らないと思っている。
実は今回もだが食事には気を使っている。
そりゃ高い店に入れば美味いに決まってるが、予算的にそうも行かない。
意外に老人達は偏食で硬いものはダメだとか辛いものは苦手だとか言われるので、結構苦慮している。
しかしここの寿司屋は好評だった。

満腹になった所で450キロ程の帰路を高速で帰宅する。
ここで不安が現実に発生。
雨が降り出していて結構ハードレインと言う事もあったが走行中リアスライドが起こる。
スリップ&スライドと言う奴だ。
実際は安房峠道路の安房トンネルでも起こった。
トンネル内で漏水していた為スリップしたのだがどうやら90キロ以上だと頻繁に発生する。
こう言う時に急ハンドルや急ブレーキは禁物だ。
アクセルを戻してカウンターを当てて修正するが、危険なのでスピードを80キロに落として走行。
止まる度にタイヤを確認する。
念の為バーストを警戒して内圧が上がり過ぎないようやや空気圧をさげる。
内心ヒヤヒヤだがなんと行けそうだと判断し無事帰宅した。

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後日談
無事帰宅したのだがクルマがおかしい事には変わりないため、すぐに修理工場へ。
するととんでもない事が判明した!!
なんとリアサスペンションアームにデカいクラックが発生している。
見た瞬間冷や汗が出た。
つまりアライメントがこの為狂ってタイヤがあらぬ方向に向いていたのだ。
アームが折れたら即事故間違い無しであった。
ブラケットの溶接部から割れている。(塩害か?)
もちろんこの状態で車検は通らないので最近発生した可能性がある。
反対側は何でもない。
右側だけが割れていた。
もちろん事前に判明していたらこのクルマは使わないし、旅の途中で判明したとしても同様だ。
整備士にしても
これは
リフトアップしなければ分からない。無事で良かったねー
といわれた。

タイヤがバーストしなかったのも幸いだ。

もちろん早速修理に出した。
古いクルマだが部品は新品があるそうで取り寄せてもらった。

しかし事故が無くて良かった。
冷や汗ものの事態だった。
事前に整備に出していたのだ、こんな事もあるのだ。
おそらく人員(5人)とさらに荷物の荷重がかかって一気にクラックが大きくなったのでは無いか?

との事だった。

帰るまで良く持ってくれた。
感謝である。

筆者提供



2024年11月12日(火)
その6
五箇山集落。

高山から東海北陸自動車道に乗りこの旅のハイライト。五箇山合掌集落へ。

合掌造りで有名な白川郷はその手前にあるが、県境を超えた五箇集落にしたのは前述した通り。
山深い渓谷部にある五箇山はまさに日本の秘境である。
現在でこそ高速道路が繋がり国道が整備さ、橋梁が渡されて対岸との往来に苦労は無いが、かつては厳しい山村であり冬の厳しさをいかに耐えるかに注力されていたはずである。

その中から合掌造りの家屋が考え出されたのだろう。

今回の旅のコンセプトは街道でもあるが五箇山は街道からは外れる。
ただ道はある。
海から内陸へ、街から町、村へ。今よりずっと人口の少ない時代、移動も今とは比べ物にならない大変さだったはずだ。

五箇山インターに到着すると集落はすぐだが五箇山は複数の集落があり、我々は一番奥の相倉集落へ向かった。
いわゆるどんつき集落で通過は出来ない。
こぢんまりした集落だ。
しかし駐車場はほぼ満車だった。

あいにく雨も落ちてきたが、散策するのに広すぎ無いのも良い。
家屋はそれなりに大きいがそこまで大きいわけでは無い。中は3階や4階建てになっていて、現在も人が住んでいる。
流石に電気やガスが引かれているが集落内は禁煙火気厳禁だ。
白川郷まででは無いようだがここでもインバウンドの影響か外国人が沢山観光に来ていた。
周りは深い山に深い川が流れている。
集落間近に田んぼもある。

言い方を変えれば近代文化が最後まで届かなかった地域とも言える。
行政区が整備され道が開かれ他県とも都市部とも繋がった現代でも家屋は残ったわけだ。
住んでいる人たちは今後如何にしてこの地域を守るのか?
一抹の心配もよぎる。

まあ、生きている内に見てみたいと言う両親のリクエストには応えられた。
それだけでも良しとしよう。
日が暮れる前に五箇集落を離れ、一路富山県の砺波市へ向かった。

つづく。

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iPhoneから送信





2024年11月7日(木)
その5
安房峠から高山、そして五箇集落へ。

奈良井千軒の奈良井宿を後にし、一路安房峠へ向かった。
鳥居峠のトンネルを抜けて右に折れて安房峠を目指す。
この辺りは山岳部であり谷合いに集落がある。
日本アルプスの峰を縫うように道を進む。
ただ道は広くはないが、整備されているので走りやすい。

やがて、上高地の案内板があちこちに見えてくる。

北アルプスの裏側?とも言える名所上高地はR158を進むと有るが途中野麦街道を走る。
「ああ、野麦峠」の野麦峠に通じる道だ。
峠は通過しなかったがかなり険しい道であったろう事は容易に推測できる。
R158に突き当たる所にダムがあって奈川渡ダムと言うそうだが、そのダムの上が道になっていてすぐにトンネルになっている。

よくぞこんな山深い場所にこんなデカいダムを建設したものだと感心する。

長野と富山の境に黒部ダムをはじめ多数のダムがあり多数ある水力発電所が日本のエネルギーを担っている。
高い山には必ず谷がありその地形を利用して建設されているわけだが、大概山深い場所にあり人は容易には近づけない。
現在は道路が整備されていて四季折々の景色が眺められる。
途上で鹿島槍ヶ岳の山容がひょっこり顔を出した。

素晴らしい!


途中には乗鞍スカイラインの入り口もある。
かつては一般車両も行けたのだが現在は一般車両侵入禁止になっていて、徒歩、自転車、バス、タクシーまたは電気自動車のみ乗り入れ可能だそうだ。
標高2500メートルを超える終点にはかつて中嶋飛行機のエンジン実験場があり、空気の薄い高度でエンジン試験を行ったのだそうだ。

さて更に進むと上高地の入り口があり観光バスやタクシーが入って行った。
一般車両は侵入禁止である。
この辺りは標高が高いため紅葉が見事だった。
上高地入り口を過ぎると安房峠である。
かつてから難所であった安房峠の通行を改善する為に掘られたトンネルが安房トンネルである。
このトンネルは、火山の下にトンネルを掘ると言うとんでもない難工事の末に完成されたトンネルで有る。
工事中に熱水が噴きだし作業員が焼け死ぬなど困難を極めたトンネルで、長さが4000メートルを超えている。
このトンネルは有料道路となっている。
ここを抜けると岐阜県高山市となる。
岐阜県は通り過ぎた事しか無く実質初めての場所。
歴史的に逸話の多い岐阜県だが中々簡単には来れない。
昼になった事もあり昼食とした。
高山ならとラーメンをたのんだ。
実にうまかった。

つづく。


前回の補足が筆者からありました。

うだつの説明です。

 卯建 うだつ 
卯建とは、瓦のある日本家屋の屋根に取り付けられる、小屋根のついた防火壁のことです。
(神清のDr.神谷さんのサイトから)
2024年11月6日(水)
その4

塩尻市のルートインに一泊して本日は中山道へと道を折れる。
最初の目的地は奈良井宿だ。
朝靄が出ているR19を進む。

長野県は日本1標高の高い県であり200万人程が住んでいる。
震災で人口が大幅に減少する前の福島県と同じぐらいだ。
むかしの街道の交差する長野県は田舎であっても雅な感じがする。
道すがらの社や祠が立派なのだ。
奈良井宿は塩尻市の外れにあり難所でもある鳥居峠の手前に位置する。
現在は国道中央本線が通る場所であり昔は宿場として栄えていた。

現在も江戸時代の風情を色濃くのこす建物がずらりと軒を並べている。
奈良井千軒と言われるほど道筋に建物が並び1キロ以上続く。
隣合う建物に隙間はなくどうやって建てたのか疑問に思うが壮観な眺めである。
もちろん現在も人が住んでおり住人以外のクルマの乗り入れは禁止されている。

町中には水場があり綺麗な水が流れていてもちろん飲める。
現在の建物は型こそ江戸時代のままだが各部に補強がなされているらしく屋根は鉄板の下地に屋根かふかれているそうだ。
さらに隣家に火災を移さないように「うだつ」と言う仕切りが壁や屋根に上がっている。
これが「うだつが上がらない」の語源だそうだ。
美濃地方には多いらしい。
ここ奈良井宿も正にうだつの上がる町なのだ。
うだつの上がらない自分には験担ぎに丁度良い!

先述した鳥居峠の麓なだけありここも標高が高く駅あたりて934メートル有るそうだ。
スカイツリーが634でムサシならこちらはクサシである。

スカイツリーより更に300メートルも高い。

江戸時代の街道の宿場には人足と馬を配置しなくてはならなかったらしく、人の往来の多い東海道筋は人足100人馬100冬を配置しなければならない決まりがあり、これがその宿場の大変な負担になっていたそうだ。
中山道はそこまで多数では無かったらしいがそれでも半分ぐらいは用意しなければならなかったそうだ。
甲州街道は30人30頭と街道により異なっている。

中山道には昔の宿場跡が残っていて奈良井宿ほどでは無いにせよ街道であった事がはっきりわかる。
主要交通が徒歩から鉄道そしてクルマにかわり、道そのもののありようも変わって行った。
険しい峠にはトンネルが掘られ勾配がなく道のりも一気に短縮される。
鉄道も蒸気機関車からディーゼル機関車、電気機関車にかわり勾配区間もハイパワーな電車が何事もなく通過していく。
この先の難所鳥居峠もトンネル区間であっという間に通過できる。

トンネルや道路さらに橋梁を作った先人に感謝である。

余談だが、父親は若い時に出稼ぎでこの辺りの橋梁工事に従事していたらしく何故か地理を理解していた。
父親は橋梁専門の工事をしていた事があり、福島近くだと、R115の横向き橋梁も工事していたそうだ。

当時作った橋を渡ったかは分からないが意外な繋がりであった。

つづく






2024年11月5日(火)
その3

塩の道
糸魚川から塩尻市に向かう道は千国(ちくに)街道と呼ばれる塩の道であった。

資料によればかつては塩は塩田で生産されていた為沿岸部でしか生産されないので沿岸部の塩問屋がその価格を握っていたのだそうだ。
内陸部の買い手側はそれを不満に思っていたそうだ。つまり言い値で買わされていた訳だ。
不満に思った信州の人は別な問屋から仕入れ始めようとしたため新たな道を開拓したそうで、これがとんでもない険しい道だった。
立山新道と呼ばれるものだった。

ただでさえ険しい立山を抜けて富山側に抜ける道で当然冬は通行出来ない。
千国街道ですら今でも険しい道で早くから鉄道(大糸線)や国道(148号)を整備されたわけだから重要路線と言える。
地図さえなかなか整備出来ないような秘境路の立山連峰を抜けるのは想像を絶する過酷さだ。
現在登山道として一部が有るらしい新道が開設されてもわずが2年で使われなくなってしまったそうだ。


街道
かつての街道は要所には関所が置かれたり宿場町が整備されていた。
当時は徒歩か馬であり移動できる距離は少ない。
健脚な当時の人達でも夜間は宿場に泊まる訳だ。
東海道は53次、中山道は64次と呼ばれる様に宿場町が配置されていた。

人と物が行きかう宿場町は同時に文化の交流地でもある。
観光地化されている場所もあるが当時は完全に実用地である。
現在に至るも残る宿場町は貴重な文化遺産とも言える。
街道は後には国道や鉄道が整備され現在に至るが、その生い立ちをみるのもとても感慨深い。
電気が無い江戸時代は夜間の移動は困難。
今回行った奈良井宿は奈良井千軒と言われるほどの大宿場町。
現在は鉄道(中央本線)や国道が整備されている。

つづく。

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2024年11月1日(金)
塩の道紀行 2
つづき


糸魚川から白馬へ。
今年は紅葉が遅く白馬の北アルプスも未だ冠雪を見ない。
本来ならこの時期は素晴らしい紅葉が拝めたはずだが仕方ない。


白馬で昼食。
白馬駅の前の店に入ろうとしたら駐車場が満車。
仕方なく近くの「おおしも食堂」へ。
地元の名店らしくこちらも多数のクルマがあったが何とか入店。
が、席は満席、半分くらいは外国人。
しばらく待って着席。
カレーが売りらしく何人かの人が頼んでたが自分はあえてトンカツ定食に。
まずまずのお味。



その後大町市へ向かい行って見たかった山岳博物館へ。
北アルプスに生息する動物達や魚山での昔のくらしなどと共に地質的なものまで多岐にわたる展示物がある。


展望台からは北アルプスの山容が一望できるなかなかこぢんまりした博物館だが内容が濃い。
こちらも他県ナンバーのクルマが多数。

秋の夕暮れは早く夕暮れの国道を次の目的地高ボッチ山へ。
新開誠監督作品「君の名は」の舞台のモデルとなっている高ボッチ山は道が細くわかり難い。
途中の渋滞でマジックアワーに間に合わずすっかり暗くなってしまった。

道にはシカが出てくる。
さらにクルマが多数降りてくる。

道が狭いのですれ違いに難儀しながら展望台を探したが暗くて見当たらない。
諦めようとしたら灯が見える。
そこはキャンプ場だった。びっくりするほど人がいる。
広いキャンプ場はほぼ埋まっていた。

頂上付近を過ぎてしまいUターンして戻るとあった!展望台だ。
道から直ぐの場所だ。
即車を止めて展望台へ。


見えた!

マジックアワーは逃したが諏訪湖と諏訪市の夜景がバッチリ見える。

早速カメラを構えてパチリ。


同行者も感嘆の声を上げている。
来て良かった。

つづく。
著者提供の写真

北アルプス


アップ



山岳博物館
 







2024年10月30日(水)
塩の道紀行

今年も恒例の秋の家族旅行に出かけた。
両親も高齢であり元気で行けるうちになるべく連れて行く事にしている。

 五箇山合掌集落公式ホームページより

昨年は北海道だったが今年は母親のリクエストで白川郷にしようと考えた。
調べてみると現在インバウンドで外国人だらけの激混み!?との情報が。
ならばと同じ世界遺産である五箇山合掌集落はどうか!と場所を変更した。
五箇山は白川郷より更に遠く集落も複数点在している為そこまでは混んで無いらしい。

 五箇山合掌集落公式ホームページより


ただ行くのもつまらないので今回はコンセプトを設定した。

「江戸時代の街、町、村を巡る旅―
塩の道と街道紀行―」

糸魚川から白馬、松本、塩尻、奈良井宿、高山、五箇山、最後に富山の砺波市から帰るコースを作ってみた。


出発!
毎度お馴染みの長野は糸魚川まで高速で向かった。
江戸時代から明治の中頃までは日本海を北前船が港をつないで北海道まで交易していた。
海産物や塩を内陸の信州まで運んでいたのが塩の道だ。

日本各地に塩の道は存在しており今回はこの塩の道の終着点塩尻市まで向かう計画だ。
そして自分が大好きな中山道を通り、かつての宿場町奈良井宿へ。

よく晴れた10/26日東北道から磐越道-北陸道を抜けて先ずは白馬を目指した。
今年は秋が遅く例年なら紅葉が盛りの長野のはずだが本年の色付きはいまいちだった。
北アルプスもまだ冠雪が無い。
拍子抜けだが仕方ない。
旅は始まったばかりだ。



つづく。
2024年10月16日(水)
プロジェクタ2

プロジェクターその2

現時点では最高画質(恐らく世界一)のV900Rだが高価なのでおいそれと買えるものでは無い。
セッティングの仕事だけでもプロジェクターに関わる仕事は大収穫だ。
基本的な設定はJVCを使っている人にお馴染みな為まとめやすい。
レーザー光源は複数入っているそうでたとえ一つがダメなっても他の光源でそれを補うと言うダメージコントロールみたいな事が可能だそうだ。
長寿命の光源として高輝度LEDもあるが、JVCでは高輝度LEDは安価なモデルに使われている。
LEDは明るさや出画速度は申し分無いのだがいかんせん色あいに癖がのる。
LEDは全ての色のピークが同じになっていて人間の目には判別出来ない色ピークがある。
これが違和感の原因だと思う。
自分でチューニング出来る人は良いがなかなか難しい。

話しが逸れたがもう一台のプロジェクターLX-NZ30のお話し。
こちらは、Xシリーズからの買い替えとなった。


こちらはエントリーモデルのくくりになり価格は約40万円。
DLAの反射型液晶とは違いDLPモデルだ。
昨今のエントリーモデルと言うと10万円以下設定なので十分にお高い。
JVCは全てのモデルが4K以上。
中核モデルの光源はレーザーが採用されている。
一部水銀ランプがあるが少数派になってしまった。
交換不用のレーザー光源の寿命は2万時間と言われる。
ランプ式は4000時間~5000時間。他のメーカーは、8000時間~10000時間等も存在する。

筐体はやや小型で扱いやすい。
レンズシフトやフォーカス・ズームは手動。
天吊りするため一度調整すれば位置を変えるなどしないならそのままで良い。
軽量なので作業が楽だ。
ただ天吊り金具がJVCでは用意されてない。
以前に使用していたJVCの金具をそのままでは使えない。
社外品を使用してくれと言う事だろうけど勿体ないので以前の金具を加工して取り付けることにする。
ただ一筋縄ではいかない。
そもそも寸法が違う。
冷却用の穴があり通常に寸法を出して穴を開けるとその穴に掛かるので、頭をひねり前後逆にして、さらにリブを避けるためスペーサーを木材で加工する。


もちろん手取り早く汎用天吊金具を使えば簡単だが天井に以前の金具の取り付け穴が空いたままはいやなのと、隠すための加工はさらに大変になり費用もかさむために今在るものを再利用した。

取り付けはドンピシャ!
何も違和感は無い。
そして肝心の画質は?
明るい!
流石レーザー光源と言う所か!?
そして新たに搭載された周辺歪差補正が効くのも良い。
周辺歪差は大画面投射の悩みだったのだが、この補正はなかなかのすぐれものだった。
対策としては出来るだけ大口径のレンズを搭載したモデルを選ぶか出来る限り遠距離投射してレンズの平らな部分を使うしかなかった。
レンズは曲面の為端に行くほど歪みが発生する。
それを補正する機構だ。
画面の端がピタリと決まると映像が立つ。


流石に色あいは上級モデルと変わらない感じがする。
正直このモデルでも不満は出ないレベルだろう。
突き抜けた人だけが味わえるV900Rももちろん魅力的だが、普及モデル(nz30)もハイレベルだ。
JVCは頑張ってるな。
そう思える。

画像と本文は関係ありません。
JVC-NZ30

実売約40万円

〇 光源 レーザーダイオード
〇 明るさ 3,300lm
DLPの4K。
〇 質量 5.9kg

ひと昔ならとても40万円で買える性能ではない。
2024年10月15日(火)
プロジェクタ
プロジェクター考察

ここ最近二台の新型プロジェクターを設置する仕事を頂いた。
どちらもJVCのモデルで、最高機種のDLA-V900Rとエントリー機種LX-NZ30である。

どちらも最新モデルでありワクワクしながら取り付け設置を行った。
V900Rは流石8Kモデルだけありスクリーンに近づいても全く画素が見えない。
驚きなのはレンズが大きい為に歪差がなくスクリーンの隅までフォーカスがバッチリハマる事。
流石はレンズに100万円のコストを掛けて入ると言われるだけある。

かつてのモデルは120インチサイズのスクリーンがベスト。150インチがベターと言われたがこのモデルなら150インチがベストサイズでは無いだろうか?
光源はレーザーの為もちろん明るくムラも無い。
出画スピードも早い。
150インチのスクリーンは流石になかなか導入出来にくいがサイズが小さいなら更に密度が上がるのでより高画質化が可能。
100インチサイズだと勿体ないぐらいだ。

色あいは少し違和感を覚えた。
もちろん良いのだがレーザー光源のクセがややのり少し青みが強い。つまり色温度が高いように感じた。
これは調整でなんとでもなる。
Xシリーズのようなメタルハライド系の暫くしないと色が落ち着かないのと違いスパッと安定する。
流石に最高機種でありコンシュマーモデルで約300万円と高額だがかつて無い映像美を見せてくれた。
奥行き感も素晴らしい。

更にこの画質にチューニングを加える。
電源にお馴染みのマジックボックスを接続。
更にコントラストがアップ。直ぐに効果を確認出来るぐらい確実に効く。

ダメ押しで光城精工の仮想アースをセット。
これがじわじわと効いてくる。
この二つはお勧めである。
ただマジックボックスは残念ながら終売。在庫限りで終了となるため欲しい方はお早めに!

つづく。
 

画像と本文は関係ありません。

JVC DLA-V900R

 実売約270万円

●表示デバイス:第三世代0.69型ネイティブ4K
「D‐ILA」デバイス(4096×2160)×3
●表示解像度:8192x4320 (8K/e-shiftX)
●明るさ:3,300lm
●コントラスト
 ・ネイティブ:(150,000:1)
 ・ダイナミック:(∞ :1)
●レンズシフト:上下100%、左右43%
●投写サイズ(対角):60型 ~ 300型
●光学ズーム:2倍電動ズーム
●端子:USB端子×1、HDMI端子×2
●電源:AC 100V、 50/60 Hz
●寸法:W50.0×H23.4×D52.8cm
●質量:25.3kg
2024年10月5日(土)
修理 続き

パーツが揃っていざ修理に取り掛かるのだが、コンデンサとレシーバータンクを繋ぐパイプのジョイント部分のネジが腐食と経年劣化で噛み合わせが悪く圧力に耐えられない様だ。
ネジ山が崩れている。

コレはダメだ!
絶望か?
と思ったがまたしてもドナーランドへ!
しかも快く部品を提供してくれた。
使えそうなパーツを引っぺがし再度チャレンジ!
やはりダメだ。ネジ山がイカれてる。
思案の末使えるコアと使えるパイプを繋ぐニコイチにする事に。
ラジエター屋に加工を頼んだ。
朝出して午後には完成!
早い!早すぎるぞ!
素晴らしい!

コンデンサコアは古いとは言えフィン潰れもサイドタンクの潰れや捻れも無い。
アルミ製のため腐食するとフィンが抜け落ちたりする。
アルミパイプは細いため繋ぐにしても難しい。
アルミの溶接はただでさえ難しい。
アルゴン溶接機が有れば出来ると言うものではない。余計な熱が加わると簡単に穴があく。

流石はプロの仕事だ。まだそんな職人が居る事が素晴らしい。
圧力チェックもしてくれたらしく、漏れは無い。
ようやく組み付けが完了。

本来コンプレッサーとレシーバータンクの交換で済むはずだったが、コンデンサにエバポレーターにパイピングとまさかの総入れ替えになってしまった。

パーツを快く譲ってくれたオーナーには感謝申し上げたい。
肝心のエアコンはもちろんキンキンに冷える。
暑い夏が終わった10月だった。

旧車はパーツをいかにかき集めて維持するか?
コレが大変。
大事に長く乗ってるユーザーこそエコだと言えると思うがなあ?
ほんとに長く乗ってる人に重税を課すのは間違ってるぞ!


 残念パーツ


 つなぎ直し


 回収パーツ
2024年10月2日(水)
ドナーランド

旧車

長いこと乗っているスズキのアルトワークス(CR22S型)のエアコンが壊れた。
平成4年式の30年以上前の車だ。
立派な旧車である。
入手してから20年ぐらいになる。
セカンドカーとしてあちこちいじって楽しんで来た。
ターボタービンが4回壊れ(内2回は、不良品)エンジンはオーバーホールしクラッチも交換している。

今回エアコンのコンプレッサーが壊れて修理となった。
エアコンのコンプレッサーからオイル漏れとクラッチの経年劣化による不具合が発生していた。
コンプレッサーは、リビルト品がある。
ついでにリキッドタンクも交換する。
が!ここで大問題が!
熱交換機であるコンデンサに穴が空いている。
ここからガスとオイルが漏れている。
となるとコンデンサ交換となるのだが部品が生産廃止になっている!
流石にスズキと言えど部品が無くなった訳だ。
いや恨んではいない。30年もの長き間部品を生産し続けてくれたのは賞賛に値する。
しかしながら困った。
コアを修理する事も可能らしい。
がとんでも無く高い!
新品は通常入手可能な当時で\15000程度。
中古品は見つからない上のに有ったとしても軽く3倍以上する。

そこで中古を探す事に。
なかなか見つからないのと訳あり品ばかり。
買って見るまで分からないシロモノばかりだ。

散々手をつくしてもらって中古を見つけた。
「うちにいくらか有る解体車から外して持って行っで良い」と言う所が見つかった。
少し遠いが藁にもすがる思いで取り外しに行った。(頭が下がる)

二人で行ってみるとそこには沢山の解体車が有った。もはや自分には宝の山にしか見えない。
ドナーランドだった。

複数ある解体車から程度の良いものを見繕って取り外す。
おまけにオーナーから必要ない物は持って行って良いとありがたいお言葉が!

コンデンサ以外にもホース・パイプ類も頂いた。
割れて部品が無くなっていて困っていたドアのバイザーまで。
感謝である。

余談だがここの工場のオーナーはかなりマニアックでエンジンスワップやチューニングも行ってる。
もちろん合法的にだが。

丁度その場面にでくわした。
沢山のエンジンにタービンが置いてあり加工しながら組んでいた。
丁度マニアなお客様がいて話が弾む。
旧車は部品の入手がキモ。
流用やワンオフ更に補修とあらゆる手段を講じて維持し続けている。

この辺は古いオーディオにも通じる点だ。
居る所には居る、有る所には有るものである。

御礼をのべて部品を頂いた。
さてこれで何とかなると思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。

つづく。


  ドナーランドの風景

 ゴミ集積所だが見方により宝の山に変身する!
 (^^)q
2024年9月18日(水)
お買い上げありがとうございます!

近所の人がオーディオを買いに来た。
なんとも珍しい。
昔からのご近所さん。
幼馴染の弟さんでまあ当人も幼馴染と言って良い。
「レコードが聴きたいのだがどうしたら良いか?」と電話をくれた。
「中古だけど一揃い組めるから聴きにきたら?」と返答しておいたのだ。

そして彼はやってきた。

自宅前のプレハブ事務所で仕事をはじめてから何人も人が来るようになったのだが、そもそも自分は地元では何をして居る人かわからない人物なのである。
会社に毎日出かける訳では無いし居たり居なかったりしてるのでなおさらだ。

来店する人は大概元からのお客様であり顔馴染みの人が多い。
地元の人が来るのはなんと嬉しい事か。

久しぶりのお客様なので店としての売り上げはどうでも良かった。
新品、中古、価格はどうでもよかった。

最優先事項は「最大限の良音を提供する」だけだ。

そのお客様はオーディオには疎そうだったので、専門的な説明はせずに感覚的な説明に終始した。

このプレハブ事務所に置いてあるコンポたちはただの置物ではなく、自分の趣味(使命?)としてどうしたらよい音になるかを目標に鳴らしこんできたものたちだ。

従前からセッティングに苦労した試聴機鳴らすとお客様は丹念に聴いてくれた。

オーディオは知らなくても音楽を楽んで頂けると店主冥利に尽きるのである。


楽しい音楽だったのだろう、最初の予算の倍の品物をお買い上げ!


楽しい音楽は上質のオーディオの組み合わせによるのだ!と少しでも感じてくれたなら大成功である。


「こんな、面白い事を仕事にしてるんですね?」
「これは感激だ!」

自分にとって最大の賛辞を送ってくれた。


感謝である。


 画像は本文とは全く関係ありません。


 ヤマハのシステムで統一した例。ファイルウエブ2017年撮影。
 1980年代のテイストを2010 年代に持ち込んだヤマハの製品の組み合わせ。


 1980年代ナカミチのシステム70。
 これにB&Wの801や802あたりをナカミチでは勧めていた。


 ミニコンポの例。
 マランツの組み合わせ
 2022年の記事。製品は2019年に発売だそうだ。


 某氏のサブシステム。撮影2019年。
 1980年代のコンポを中心に実働状態でまとめてある。 この後それぞれ動作不良となったり壊れたので、2024年は全く違った組み合わせになっている。

 お気に入りのコンポを組み合わせて楽しむのは、同じメーカーのシステムコンポやミニコンポとはまた違った楽しみだ。

2024年9月10日(火)
COVID19 

8月末に新型コロナウイルス2019感染症に罹患してしまった。
風邪を引いたと思っていたらまさかの新型コロナウイルス感染症!
症状は風邪と変わらない。
が、しかし違うのは後遺症だった。
疲労感が続いた。
ワクチンを接種した時のようなだるさが続いた。
COVID19 せいで仕事が飛び隔離期間が開けてから怒涛の仕事を休みなくしていたらなんとも疲れが取れない。
残暑と歳のせいだと思っていたらコロナウイルス感染症の後遺症だと判明した。
コレは参った。
僅かな運動でぐだぐだぐらぐらになってしまう。
家族にうつさなくてよかった。

基本的にコロナ罹患時は事務所に隔離生活をしていた。
もちろん外回り営業は休止したのだが連絡は来る。
リモートでやりくりしつつ対応する。

全くもどかしい。
長引く人は2ヶ月ぐらいひどい調子が続くらしい。
嫌だな。

そんなやるせない時間に何かするにはオーディオは最適だった。
幸いダルいだけで熱はなかった。
じっくりと音を聴く時間が取れた!とポジティブに考えよう。

先日お客様から頂いたクォードのスピーカーを鳴らすためにいろいろとやって見る事にした。

このスピーカーに大パワーはいらない。
少ないながら手持ちのアンプを替えて見たりした。
中華製の真空管アンプにハイブリッド真空管アンプ、トランジスタアンプ。
さらにプリアンプ追加などなど。
このスピーカークォード11L2は中域が厚いのが特徴。
高域は早めにロールオフしている感じだが、そこら辺が絶妙なクロスでぱっと聴きにはナローに聞こえなくもない。
が、実に上手くなってくれる渋いスピーカーだ。

基本的にこの手の音は自分は好かないのだがコレは違うツボを突いている。
ポン置きでその音が出てくる。実に懐が深くなんとでもなりそうな品物なのだ。
ならば!と言うわけでさらに磨きをかけて見たくなった。

初めはとりあえず繋いだだけで聞いてみた。
マランツの古いプリメインpm17に繋いでみた。
結構元気に鳴る。
もうひと押ししたくなる。
で、次に音のカラーを変えようとプリアンプを繋ぐ。つまりpm17をパワーアンプに使う。

厚みが更に増すがなんか野暮ったくなってしまった。
そこで中華製真空管アンプに変える。
勢いが弱くなったが音は柔らかくなった。
輪郭のキレがもう少し欲しい。
と言う事で最後の一台。
ギターアンプとして有名なメーカーバトラーのハイブリッド真空管アンプに変更。
コンパクトだが結構パワーがありキレも良い。

この方向だな。
また当然なのだろうがプリに使っている古いプリアンプフィリップスのP700は、コンパクトで、中々使い勝手が良い。
入出力端子も揃っていてフォノ入力にバランスの入出力もあり、更にRCA出力にインバートまである。
このアンプはトランジスタの割に寝起きが悪い。
温まると音により深みが増す。
となるとパワーはやはり管球式が欲しくなる。
5w出力程度のシングルアンプなんか合うんじゃないかな?
なんせシングルならめんどくさいバイアス調整が不要(厳密には必要だが)。球の数が少ないのでお財布にも優しい。
2A3や300Bも良いがKT88やEL34系の敢えてトライオード接続で鳴らしてみたい。
あとはプレーヤーだが便宜上BDプレーヤーを使っている。USB入力がありBDもDVDもCDも掛けらるから。
この辺を普通のCDプレーヤーにすれば良いのだがここは敢えて安価ななんでも掛けられるBDプレーヤーにしている。

充分楽しめる。
いや、がおっている自分が充分に楽しんだ。
  (^^)
こんなオーディオもあっていい。


 画像は参考です。本文とは関係ありません。 クォード11L2
2024年8月14日(水)
猛暑お見舞い

暑い!
毎年夏の暑さに堪える。
先日ツーリングに行っても暑くて気絶しそうだった。
昔は二週間も耐えれば暑さのピークも過ぎてなんとかなったのだが、耐え難い暑さでエアコン無しでは命の危険を感じる。
ほぼ一日中つけっぱなしだ。
電気代が高くなるが倒れては居られない。

昔の家屋が懐かしい。
屋根が高く茅葺屋根で冬は超寒かったが夏は涼しくて暑いと感じたことがなかった。
昔の人の考えでは冬は暖を取る事ができるが夏はどうにも出来ないため、夏を涼しく過ごす工夫が凝らされていた。

話しは変わるがインターナショナルオーディオショーが今年は7月末に開催された。
いつもの東京国際フォーラムだが今年は改修が秋に入るという事でこの夏に前倒しで開催された.
ガラス張りのあの建物は暑くて大変だったらしい。


今年の目玉はソナス・ファベールの1億7千万のスピーカー。
いちおくななせんまん!?

随分と遠くに行ってしまったな。
1千万や1千5百万が安く感じる。もちろん買えないけど。
まあ、あってもいい。それが素晴らしいなら。


東京国際フォーラム 外観

本文と画像は全く関係がありません。


 ファイルウエブオーディオ  筑井真奈氏の記事より 
 ソナスファーベルSUPREMA
 アンプはBurmester

 サイトはこちら https://www.phileweb.com/news/audio/202407/26/25590.html
2024年7月25日(木)
ノイズを探る

オーディオにとっての不具合要素の一つであるノイズ。

電源回りのハム音からはたまたアンプの残留ノイズのアンプノイズ。
いろいろな種類がある。
それぞれ対策可能なものと不可能なものがある。

アナログレコードの針から拾う信号=音楽+ノイズは完全には切り離せずノイズのみ消すのは難しい。しかし対策は可能だ。


対策不可能なモノは「外来性」のモノがほとんどだと思う。

エンジン音。排気音。コンプレッサー音。などなどの機械音。
屋外からの騒音はなんともし対策は難しい。
こちらの管理下ではないから。

動物の鳴き声。
カエル。鳥類。狐、たぬき。
うちのような田舎は、春は夜間のカエル大合唱。フクロウ・ミミズク・ホトトギス。果てはキツネ、いのししの声がけたたましい。   (××)

自然音。
雷。風。雨。
雪も実は音がする。
この辺りの音は風流とも言えるためあまり気にならない。
ただ雷は100db近いい落雷音=轟音を発する場合もあるので風流とはかけ離れることもある。  (^^)

対して人工的なものはほぼ耳に付く。
蛍光灯のジージー音。換気扇の風切り音。空調装置音。
音の質の違い=周波数と波形(正弦波、のこぎり波など)の違い。
それが耳に付く場合は不快な音(音量・周波数)だからか?

自分では管理できない外部的な問題はこの際外す。
引っ越すとか建物自体を防音改装するなどは現実的とは言えない。


改善可能な音について考えよう。

問題は「ノイズとは何か」を知る事。

アンプの回路的音か?
スピーカーの機構的・回路的音?
はたまた電気的に入り込む雑音=ノイズなのか?

音楽成分または無音時に電気回路・増幅回路に乗るこれらを「ノイズ」と呼ぶことにする。

アンプに起因するもの

アンプ残留ノイズはレベルが低いが土のアンプにもある。
バズノイズやうなり音(ブーン音)とか、ぴしぴしとか不可解な音。

これらの原因の候補。
電源のループ。
接続コンポーネント間の電位差。
コンポーネントの故障。

など。

スピーカー
スピーカーそのものの振動。
ユニットを作っているボビン・ボイスコイル・リードワイヤー・エッジなどがこすれて出るメカノイズ。
バスレフポートの風切り音。バフバフとか、スススとか結構うるさいものがある。
大音量再生時スピーカー(ユニット・バッフル)と、キャビネット・床・壁面との共振振動音。

CDプレーヤー
メカターンテーブルの回転振動音。
ピックアップ移動音などメカノイズも僅かながら発生する。


動く部分があるコンポーネントは、必ず動作音が大なり小なり発生するのだ。


やみくもに対策しても、思った効果が無い事もある。
さらには稀にだがノイズだと思っていたら耳鳴りだった、と言う笑えない現象もあったりする。


対策はさまざまある。
しかしその前に一旦システムを見直して見るのも良いだろう。

メカ的構造的な設置方法をしているか。大きいものは下。重いものは下。
小さいものは上。軽いものは上。などなど。
コンポの構造にあった設置をしているか。△にしてあるか。▽状態はグラグラい不安定。
電源ケーブルの取り回し。電源ケーブルと音ケーブルは交差、重畳していないか。
電源極性の管理。接続ケーブルのアースチェック(断線)。
などなど。

自分がオーディオクリニックしに行くときは、このベーシックなところから始める。
まずは、そこから始めてみよう。

たまにしかいじらないケーブルのクリーニング兼導通チェック、メカ的損傷の有無。
ケーブルの接続・取り回し。コンポの下敷きになっていないか。短くて無理に接続していないか(アース側断線の元)。
スピーカーケーブルチェックも。
プラスマイナスはちゃんとしているか。
実は結構いい加減になっている場合があるので、自分でやってもダブルチェックする。正相逆相が分からない人は訊いてください。

などなど見直していると、ノイズの元が結構見つかったりする。
端子の指脂汚れだったり、プラグ接触(=嵌合)が悪かったり、果ては間違えて(関係ない場所に)繋いでいたり。これらはノイズの元なのだ。



つづく、か?   (^^)


こちらコラムの画像と文は本編と全く関係がありません。補足・注記に準じます。

 正弦波にパルスノイズが重なったグラフ

 これを音として聴くと、濁った、じらじらした、気分の悪い音。


 電源の50hz(関西60hz)に、ノイズが重畳すると、電源の周波数にノイズが乗りひいては回路に回ると、その先の回路にノイズが乗り全体的に汚い音になります。



 正弦波に別のノイズ正弦波が入ると合成波は下の様になり、元の音から大きく変わってしまいます。これはノイズと言うより歪みというべきかも。



 次はデジタルの方形波。 
 下図は方形波に時間の揺らぎ(ジッター)が乗った状態

 これがDACアナログ変換されると、音は歪、汚い音になります。
 
 

 下図は電源に乗るノイズ。
 オーディオビデオ機器電源はメカニカル(ロジック)回路に行く部分とデジタル変換・増幅回路に行く部分の大本です。


 この辺を対策しないと出てくる音はノイズまみれになるのです。
2024年7月10日(水)
魅惑のクォードスピーカー


とある方からクォードのスピーカーを頂いた。
モデル11L2 (ピアノブラック)。


大変ありがたい話。
せっかく頂いたので早速事務所のサブ機として接続、使ってみた。



イギリスのクォード社は自分にとっては「渋い」ブランドイメージである。
ヨーロピアンなスピーカーについて、正直明確なイメージはもっていない。
事務所現用でB&Wマトリックス801S2、タンノイ、JMラボ(現フォーカル)を使っているのだが。どちらかと言えばモニター系だからヨーロッパイメージがないのか?
個人用はマニアックなアメリカ製品。
アメリカ被れでは無いのだが。


11L2は立派なコンパクトスピーカー。
工作も素晴らしい。

まずデモ用プリメインアンプに繋ぐ。
第一音、もこもこ鼻が詰まった音だ。
おそらくこれはSPのキャラクターでは無いはず。
簡単に言うと、エージング不足の音。
たんに鳴らしてない寝ている状態。

エンクロージャー(箱)内のネットワークの部品(LCR)に電気が充分に溜まっていない。

30分以上鳴らした。
やっと音に深みがでてきた。
音像の定位感も出てきた。
その音はイメージ通り
渋いの一言。
渋いぞクォード!

なんとも言えない落ち着いたサウンド。
ヨーロッパSPにありがちな高域の跳ね上がりはセーブされている。
ヨーロッパスピーカーでありながら
日本庭園的なサウンドイメージ。

子供には分からない渋さと奥行きの音と言える。


類似のコンパクトSPはかつて店で展示していた。
このような渋いサウンドを好む人は人柄がみな渋く見えたものだ。

派手さは無く落ち着きがある。
そんな音は聴き疲れしない。

これは参った。
置いただけでこの渋い音が出る。
特に何のチューニングらしい事をしていない素のままでこの音か!
いつもダイナミック&ワイドレンジを求めチューニングするのが当たり前だったので忘れていた。


そもそも渋いスピーカーの存在は知っていたはず。
なのに、その深淵の「深さ」をを知らずにいた自分が無知なだけだった。



これは夜にまったりしたい時に合うな~、
その上質さに酔いしれながら静かにゆったりと鳴らす。

人によってはアルコールをたしなみながらがグッと(good)くるだろう。
自分は酒を飲まないのだが、さすがにこの音にはワインが合うな~と想像してしまう。



恐れ入りました。
まったりしぶしぶなサウンドが出ていれば仰々しいシステムは要らない。
余計なものを取り払った言い換えれば「引き算」のサウンド美学。
禅オーディオみたいだ。




QUAD 11L2

画像と本文は関係ありません。
2024年7月1日(月)
バイアンプシステム変更

今回は、またオーディオネタ。
事務所のオーディオを少しいじった。

事務所用オーディオは、パワーアンプにヤマハのPAアンプを使用している。
正直言って使いたくなかった選択だったのだが、格安で売っていたのと、仕様は知っていて使いやすく、かつ沢山自分でも販売していたモデルだったので、まあ、良いか?と言う妥協で選んだ。

PA用と言う事もありサイズが統一されている。
ラックにマウントする為、モデルが違ってもサイズが同じになっている規格品。
使用しているのは、PSシリーズで、P1000Sで、8Ω 100w×2の仕様。
このシリーズは、P1000、2500、3500、5000、7000とある。
特長はなにせ安価なこと。

出力が違うが、全て同じ顔。
つまり使い方は同じ。

(残念なことにこのアンプシリーズは、最近まで現行だったが生産終了となってしまった。)

この一番小出力の1000番を二台ブリッジ出力(片チャンネル200W)にして使用していた。
狭いリスニングスペース使用で、出力的には充分だったのだ。
しかしながらである。
使用しているスピーカーはB&W801s2。
ボリュームを上げるとクリップしてしまう。
つまりクリップするほどのかなりの大ボリュームで楽しんでいる。
通常であれば実用範囲外か。

こうなると、気になって仕方ない。

おそらく、このパワーアンプが、801の低域側のパワーを供給しきれないのだろう。

仕様を変更し、低域側のパワーアンプを変えてみようか?と考えた次第。

つまり現在は、左右でモノラルとして二台使っているパワーアンプを、次はP1000を中高域に、更にパワーの有るモデルを低域へ使う上下方式のバイアンプにすると言う目論み。

さて、何にするか?と言う事で選んだのは、P2500S。
もっとパワーの有るモデルも検討したが、あまり掛け離れたモデルだと、バランス的にどうなるかという心配と、実物がなかなか売ってない事情がある。
もしかしたら、パワーがある分放熱のため、ファンが頻繁に回るのかも?(プロ用機種は、排熱の為ファンが付いている。今まで回った事は無いが。)
と言う事で、2500にした。(もちろん安く売っていたからと言うのも大きい)


仕様変更に伴い、ケーブルも追加で必要になる。
バランス接続で、都合四本必要になる。
幸いにして、プリアンプには、バイアンプ接続を見越してか、アンバランス、バランス共に二系統の出力が出来る様になっている。
問題は、プリアンプ側のバランス出力の番号が違う。
プリ側は、ホットが3番、パワーアンプ側は、ホットが2番となっている為、出力変換ケーブルを作る事にした。
現在では、コンポーネント側の、特にプリアンプ側で位相出力を切り替え出来たりするが、昔はそんなのは無かった。
いや、このプリアンプでも出来るが、どうせならスパッと作る事にした。
久しぶりの工作である。
でも、今は新兵器がある。
コネクター工作クランプなる便利この上ない治具があり、楽々だった。

蒸し暑い部屋の中をヒーヒー言いながらセットアップ。

さて第一音は!!


音が出ない!!
はい!出力設定が間違っている。

気を取り直してもう一度!!

出た!!

音質は全く拍子抜けするほど同じだ。
当たり前なのだが。

だが、低域はグリップする。
アンプがガッチリウーハーを動かしている。
もちろんクリップは無い。

気になるのが、ケーブルが若いため腰高感が有ること。それは、暫く動かしていればよくなるだろう。
幸いなことに解像度は悪く無い。
心配していたノイズ感も無い。S/Nも、上々だ。

このPAアンプは、素直な音でクセがなく、安価な割に信頼性も高い。
なんとなく大味なイメージがあったが、そんな事も無い。
悪く言えば、特徴が無いとも言える。


さて、ケーブルのエージングが終わってから次のステップに移るとしよう!



YMAHA P1000S  
Amazon中古で約33000円






YAMAHA P2500S  
Amazon中古で約32000円




 ケーブル作成の秘密兵器。
 クランプ。
 Amazonで3100円くらい。

画像と本文は関係ありません。
2024年6月19日(水)
サウンドチューニング!

サウンドチューニングの依頼が来た。
久しぶり本職のお仕事である。

クライアントによると「音のバランスが取れない」とのお悩み相談である。

日時を設定し、ご自宅訪問へ。


ほぼ6畳間の洋間にコンポーネントがぎっしり並んでいた。
これは男のロマンの塊だ。
使用スピーカーは、JBLの4343。
これをマルチアンプで駆動している。

訪問後現状を見た上での問題次の2点と見た。
SPとリスニングポイント間の距離が取れない事。それから音量が上げられない事。


そもそものスピーカー選択ミスでは?
などと言う野暮はご遠慮願いたい。
全ては、男のロマンなのだ。



到着後しばらく拝聴させてもらう。

確かに音が薄い。
このような大型スピーカーは、ある程度のパワーを入れないと音がまとまらない。
ただ、何か違う。違和感ばりばりだ。


この違和感を確認するためにチェックに入る。
チャンデバを見ると、低域と高域それぞれの位相が逆相になっている。

確かに、4343はネットワークをキャンセルすると、出力が逆相に成るため、チャンデバで位相を調整するのがセオリーであり間違いでは無いのだが、今回のケースでは違うのだ。

リスニングポイントが近いため、リスニングポイントでは聴感的に逆相になるようだ。
それを解決するため、チャンデバの位相切り替えは、正相に切り替え。
ややこしいが、こちらが正解。
高域はそのまま正相で調整。
これで位相は整った。

これで一つ、違和感が解消したのだが、次の問題は音の薄さだ。

リスニングポイントでの音量が自分からすると小さい。
要するに音量ボリュームが足りない。
これではダイナミックな音の楽しみができない。

現実的に大きな音を出せない住宅事情であるという。
ボリュームがこれ以上上げられないとすれば、次にやる事は限られてくるがやってみることにする。


難しいお話であるのだが、何をするのかと言うと、ノイズフロアーを下げる事。
オーディオに関与していない人にはちんぷんかんぷんなのだろうが、ノイズフロアーとは音楽が奏でられているときに、音の背景に存在する雑音の事。雑音にはいろいろあるので割愛するけど、それを下げることによって、音楽自体がクリアに際立って聴こえてくる、という事。

ノイズフロアーを下げると一言で言っても、実際はかなり難しい。
音のプロとしての腕の見せ所である。


ノイズフロアーを下げること=雑音と言うか暗騒音を下げる事。
オーディオの音楽再生時、音楽以外にも音が出ている。
簡単に、耳で聞くとすると、例えば音楽を止めて、スピーカーから出ているノイズが聴こえると思う。
これが、静的状態での「ノイズ」。実際は、音楽再生時にもノイズが出ているのだが、それは置いておくとして。

まず、目下の問題を解決しよう。

簡単に分かるノイズの確認。
アンプのスイッチを入れただけで出てくる音。
トランスのうなり。
スピーカーから出てくる各種残留ノイズ。
トランスのうなりは、メカ的に出ているノイズと、スピーカーから音として出てくるノイズがある。
環境音が静かな場合、耳を済ますと、どのオーディオコンポーネントでもこの種のノイズは出てくるもの。
アンプのS/Nというスペックは、入力をショートさせて無音化した時に、アンプの構造設計上、回路・電子設計上の結果としてノイズが出る、それを無音時と比較して、その差を数値化したものだ。
スー、とか、ひどい時には、ジーとかブーンとか。
これはアンプ系のノイズ。
コンポーネントはノイズの元凶だ。プレーヤーもなんらかのノイズの元を抱えている。

このスピーカーからわずかに漏れる音を、
全て無くすのはかなり難しい。
というより、ノイズの質にもよるけど、この静的ノイズは出るものと理解したほうが楽。

ただ、その量(レベル)を減らす対策はできる。
対策は、自分のノウハウの塊であるのだが、それらを駆使して今回の問題解決に近づきたい。

まず、各コンポの僅かな振動を抑制する。
スピーカーの風切り音と音漏れ雑音を無くす。
などなど細やかなことを実施すると、音はそれに反応して変わる。
結果的に音そのもののクオリティーが上がれば、バン万歳。


メカ的な対策に加えて、今回は各コンポ間のアース電位差をなくす対策も実施。
結果、ノイズが減少。

これはテキメンに効いた。

更には、スピーカー回りの対策。
スピーカー裏の定在波の除去・抑制。
JBLあるあるのバスレフポートの鳴き止め。
デフレクターの鳴き止めもあるけど、JBLの場合は振動対策するほど音が死ぬので、音の専門家(自分)のさじ加減で調整する。
スピーカーの振動抑制。
以上を実施するとかなり改善が見込める。



手前みそのお話だが、今回トータルな音楽再現に一番効いたと思うのが、例の電源補助アクセサリーの追加だった。
マジックボックスである。

効くだろうとは思っていたが、正にドンピシャであった。
自分は、この製品をすでに60台ぐらい販売しているので、効果は実証済み。
ノイズフィルターではないが、音の底上げには効果的だ。
更に台数を追加すれば更なる効果が出るのも確認している。
まあ、いきなり何台も買えとは言えないが。


まず土台を固めてから、をお勧めしたい。

スピーカー裏の定在波を消せれば、部屋が広くなったように感じ、さらにスピーカーの存在を無くしてくれる。
つまり音だけが立ち上がる環境を作れるから。

オーディオは部屋だ、と良く言われる。
しかし、現実存在している部屋の構造、面積、造作はそう簡単には変えられない。

ならば!の対処法があるので、まずいろいろやってみることをお勧めしたい。

やってみる価値は充分に有るから。

具体的にどうやったら良くなるかはその部屋、環境によって異なるのでやってみないと分からないのであるが。

ある程度、自分の納得できる音に近づけることができたので、今回の久しぶり本業のオーディオクリニックは上手くいったレベルと思う。


今回は、お客様の身バレを防ぐ為に具体的な方策は敢えて記載しませんでした。
音のプロが取り組むと、いろいろやれることがあり、実施すると必ず音が変わる。
再生音が変だな、思い通りの音にならないなーと、自己対応で解決できない場合は、なんなりと相談頂けると、今回のように少しは音が楽しめるようになるかもしれません。
音を良くして幸せをお届けする、しあわせ宅配人な自分でした。 (^^)




JBL4343

画像はオーディオの足跡 より



おとやさんのホームページより
2024年6月1日(土)
PCX無残!

「やってしまった。」

五月晴れの日曜日、春の風に誘われてツーリング。
お気に入りのpcx125を駆り、奥会津へ。
今回は、3名での走行。
その中でpcxは、最小排気量。

裏道、畦道、そこの道ならぬ、快走路を繋ぎ、福島から、大玉、郡山、須賀川天栄村と、スイスイ進む。
今回は、pcxの他に、ADV160、ニンジャ1000
とバリエーションに富む車両。
快走路だけあり、排気量の差が出てしまう。
常に全開に近いが、なんとかついていった。


只見で昼食。
何度目かの訪問だが、初めはなかなか入るのに勇気の居る食堂だったが、正に当りの店である。
旅館併設の食堂で、知る人ぞ知る店だ。
何故かメニューにとんこつラーメンがある。
これが、本格的なとんこつラーメンで、なぜこの店で作って居るのか疑問だが、実にうまい!!


さて、帰りは只見川ぞいの新緑から、深緑に変わった山を眺めながら、金山、三島、柳津、会津坂下と流してR115、土湯峠へと、快走!
ここまでは良かった。


猪苗代町から土湯峠までは、全て上り坂。
車の流れも速く、かなり回して登坂する。
これがまた、調子良く回る!
流石は、ホンダエンジン!!
快調な排気音を奏ながら、土湯峠のトンネルに入った。
先頭を引っ張っていたのだが、一瞬スロットルに違和感を感じた!
嫌な感触を感じたその瞬間、ズバーン!と音がして失速!!
追走していた人によると、黒煙と、火花が上がったそうだ。



一瞬にして、エンジンが停止。
「あーっ!やってしまった!!」
エンジンブローか!?と頭をよぎったが、エンジンは再始動する。
白煙も、オイルも吹いてない。
これはドライブベルトが切れたな?と察知した。
確かに今日は、高負荷連続運転だったし、上りの土湯峠は、かなり全開で回していた。

pcxには、強化ベルトを入れている。
そう簡単に切れはすまい、とタカを括っていた。

しかし愛機pcxは、全く動かない。
そして、ここはトンネルの真っ只中。
トンネルには、出口1200メートルと表示が。
もちろん電話も繋がらない。
非常用電話があるが、それも遠い。
答えは、一択!押し出すしか無い。
軽いとは言え、自転車とは違う。
ヘルメットと、完全装備のままひたすら押す。

押す押す押忍である。

土湯トンネルは、3000メートル以上ある。
出口を出ても更にトンネルが繋がっていて、そこも押すしか無い。

1500メートルも押したろうか?
汗だく、ゼーゼーである。


出口付近に、国交省の除雪基地があり、その駐車場に滑り込む。
幸いにして、加入している任意保険にロードサービスの2輪レッカーがついていたので、早速レッカーを手配!

「あー助かった」
入ってて良かったロードサービス!
入ってて良かった日進火災!

である。

後日、壊れた愛機の状態を確認する。

見事にドライブベルトがブッチ切れてる。
このベルトは、ケブラーの強化ベルトだが、切れただけでなく粉々になってる。
更には変速を司るウェイトローラーが、ガリガリに変形。
ドライブプーリーは、プーリーフェイスに段付きが。
ドリブンプーリーとクラッチは、砕けたベルトのよって、クラッチフェーシングががたがたに荒れていた。



反省である。調子が良い事を理由にかなりの無理をさせていた事が、一発で分かる。

メンテナンスはもちろんの事、労わりが足りない。

もちろん部品はすぐに注文。
夜な夜なガレージで修理交換作業をして
すぐに復活させた。

pcx酷使無双はこれで終了!!








 ケブラーベルトのなれの果て




写真は、KK氏からの提供です。

本文、日進火災は、原文ママです。
2024年5月22日(水)
ゴジラ-1.0ソフト考察

先日配信にて、観たゴジラ-1.0だが、たまたまBDの中古品があったので、安さに釣られて購入してしまった。
もちろん内容が変わる訳では無い。
配信と、メディアを比較したかっただけだ。

本来ならUHD-BDが欲しい所なのだが、余計なソフトが付いているため高いのと、同一解像度で観て比較するには、BD盤で充分だ。

半額程度で入手できたのはラッキーだ。
しかも、地元のリアル店舗で。

早速AmazonPVとBDHDの同一条件で視聴開始!

あら?色が違う!
BDの方が、色温度が高い。
配信版は6000度ぐらいに感じたが、こちらは6500度以上ぐらい有るような感じだ。
更に画像のくもり感が無い。
配信は、少し画質が甘く解像度がやや落ちるように感じる。
違和感は感じないが。

あとは音だ。
流石にBD盤は、ドルビーアトモス、ドルビートゥルーHDが収録されている。
初めはアトモスで聴いた。
音がやはり濃い。
転送レートは、もちろんBDの方が高いので、そうなるだろう。
しかしおどろいたのは、ドルビートゥルーHDの方だった。
音がもっと濃い!セリフがよりはっきりする。
自宅のAVアンプはどちらのフォーマットにも対応しているが、スピーカーセッティングはアトモス仕様では無い。
しかし明らかな変化が感じられる。

試しに、ヤマハのAVアンプお得意のオリジナルサラウンドモードであるアドベンチャーモードにすると、空間表現がさらに変わる。より広く感じた。
旧式とは言え、充分なサウンド展開だ。

誤解なく言うと配信でも充分なクオリティなのだ。
しかし、流石はパッケージメディア!
映像はよりクリアに、音はさらに濃い。
金を払うに足るクオリティだった。
(中古だけど。)

こうなると、4K盤が気になってしまう!w

もう沼である。
日本の映画VFXも、ここ迄来たか。
これからも楽しみである。


bluray版
密林で4700円弱位なのだが、、、

本文と画像は関係ありません。
2024年5月21日(火)
プア・オーディオ

世の中不景気だ。
もう30年ぐらい不景気だ。

かつてオーディオ業界には不景気は来ない、と言われていた時代があった。
嘘の様な話しだ。
毎年出てくる新製品、新技術に、新しいメディア。
今考えると、夢のような時代だ。
そんな時代を通り過ぎて、現在は何だかユーザー置いてきぼりな感じがする。
ピュアオーディオに求めたものはなんだろうか?
明確な答えがいまでも出ない。

最近は、品物が売れないかわりに、別な仕事が増えた。
チューニングとか、セッティングの仕事であり意外に需要があったりする。
古い製品とは言え、きちんとセッティング、メンテすれば、しっかりと音がまとまる。

業界の端っこにつかまっているのだが、問屋やメーカーからは、悲鳴しか聞こえない。
そらそうだろうな。
昔と同じスタイルでは、客層が変わってしまっているのだから。

それはともかくとして、新しく始めたいと言う珍しい若いお客様に出くわした。
とは言え、新しいモノをバンバン買いたいと言う事では無い。
家に、昔親が使っていたスピーカーがある。故あって入手したアンプやアナログプレーヤーがある。それらを使って音を聴きたいと!

良い!じつにいい!
しかもそれに備えてアナログ盤も買って来た!、と言う周到さ!

もう、こっちがワクワクである。

スピーカーを確認すると、汚れてはいるものの性能に問題は無い。
他の製品もちゃんと生きてる。
20数年ぶりに引っ張り出されたスピーカーを磨き、ワックスを掛けてピカピカに。
オーディオラックにアンプをセット。
アナログプレーヤーを接続。CDプレーヤーは今現在無い為、BDレコーダーで代用。

スピーカーは、バイワイヤリング対応の為、今回は、バイワイヤリングで接続。
オーディオのセッティングの為に部屋のレイアウトまで変更する事に応じてくれた。

若いオーナーは、全くオーディオ知識が無い。
しかし感動してくれた。

こんなに良い音がするのか?

更にBDレコーダーや、TVに繋げた事により、映画やテレビ、更にはゲーム音声まで今迄とは次元の違う音がする!、と。
とにかく喜んでくれた。

更には、CDプレーヤーも欲しい。中古で充分なので、何か探してくれないか?と注文までくれた。

こちらも大変に嬉しい。
本来こう言う事がオーディオの喜びでは無いのか?
もちろん、ハイエンドオーディオには、ハイエンドオーディオの楽しみが存在するのだが。
いつのまにか原点を忘れてはいまいか?

確かに今回の例のオーディオは、旧式であり、プア・オーディオかもしれない。
だからなんだ?
である。
最初から、数百マン単位のコンポーネントを買える人は少ない。
でも楽しみは同じである。

オーディオはメーカーがより良い音を求めて、血道を上げて設計、生産したものだ。
特に単品オーディオは、並いるライバルメーカーと鎬を削り、それを使う人もまた、更に使いこなす為に熱を上げていた。

そして、何より楽しみを得られたのだ。
カメラとかも同じだが、持ってるだけでは意味がない。
携えて使って、なんぼである。

単なる飾り物では無い、実用品として使い倒して欲しい。

プア・オーディオどんとこい!!
である。

お手軽オーディオ
今風の音楽再生はこのようなモノ・方法を使っているのか?

サブスクの例


ドラマ不適切にもほどがある!
で、昭和人が令和現代にタイムワープすると、
耳からうどんが垂れていた。

イヤフォンの例

 

固定素子オーディオ
少し古いけど、i‐pod

今は、サブスクのファイルをデジタルオーディオ再生機、パソコン。このI-PODやI-PADみたいな機器など多様なプレーヤーで再生を楽しんでいる。
PCについて言えば、Roonのようなデジタルオーディオ再生統合ソフトもある。

本文とこちらは全く関係がありません。
2024年5月6日(月)
今回は、映画。

「ゴジラ-1.0」

映画館に見に行こう見に行こうと思ってなかなか行けないうちに、ソフト発売、ネット配信開始になってしまった。

前作の「シン・ゴジラ」は、かなりの高評価だったのだが、未だに観て居ない。
新作は時代背景が今までと違うようだ。      
そもそもゴジラは、核から生まれた筈であるが、そのセオリーを無視したのが、-1.0。
だから、マイナスなんだろうな、とは思っていた。

まあ、ソフトはいつでも買えるので、まず配信を観る事にした。ここからネタバレですので、嫌な方は読み飛ばしてください。


画質は2Kだが悪くない。
ただ始めは違和感をかんじた。
色温度が低いのだ。
6000~6500度ぐらいか?

だいたいフィルム映画ぐらいの感じ。
フィルムだと、フィルムの粒子感がでるが、全く無い。
(フルCGデジタルなので当たり前だが。)
色が赤くてやや暗いのはCGとの親和性を高める。そう言う演出だろう。
一瞬、プロジェクターの画質設定が狂ったか?と思ったほどだ。
評判通りVFXは素晴らしい。
日本映画のVFXはどうも粗いと言うか、ショボイ感じがしていた。
しかし、本作は全く違和感がなく、難しい波の表現など何の違和感も感じない。

さらに、この映画の見所の一つである旧日本帝国兵器の表現も素晴らしい。
残存兵器を改装した駆逐艦。

序盤で、消えてしまったが重巡洋艦「高雄」は鳥肌モノだった。
対ゴジラ兵器の切り札として、終戦後シンガポールに賠償艦として係留されていた高雄。
その高雄を急遽回収。整備し日本を救うために回航途上ゴジラと会敵す。
一矢報いるものの轟沈させられた。

近距離からの20.3センチ砲弾は、ある程度の効果があった。
重量110キロ、炸薬量2.8キロ、初速870キロの砲弾直撃でも即死しないゴジラは正に怪物!

その他、日本のロマン兵器が次々登場!
陸軍の4式中戦車「チト」が数台で上陸して来たゴジラに砲撃。
残念ながらゴジラに有効な効果はなく、怒ったゴジラの放射火炎で街は壊滅的打撃をうける。

民間と旧軍人の組織が対抗手段を立案。対G組織を結成。
国家の存亡をかけた大戦時すら、まともに団結しなかった陸海民が、ゴジラという国難に一致協力した。
この辺が日本映画なのだな。
その皮肉はまあまあ面白い。

そして、クライマックスの海神作戦開始の号令と共に流れるゴジラのテーマ。
初めて観たのは自室ホームシアターのメインシステム。
重厚に流れるテーマ曲は鳥肌モノ!
構成から言えば「べた」なのだがソレがいい!
ゴジラが日本映画である事が大事なのだ。
後ほどTVで見直すと、何と音のショボイ事よ。

VFXもさることながら、サラウンド効果も良かった。
わざわざモックアップを制作した震電も素晴らしい。
このクライマックスシーンだけでも、最大限良い音で聞いて欲しい。
全く感じ方が変わる。
配信でこんなに良いなら、4KBDソフト買おうかな?
と思わせる映画でした。


 映画本編用素材

 山崎貴監督・脚本・VFX。
 これまで、永遠のゼロの赤城。
 アルキメデスの大戦の大和。
 をCG特撮でものにしてきた彼。
 今回は、重巡高雄をものにした。
 回を追うごとに重量感が出てくる。

 次は、白黒版ポスター。

 
こちらの画像と文章は本文とは関係ありません。

2024年4月23日(火)
「見て見ぬふりをして腑に落ちたこと。」

今回は、闇のお話し。

いきなり暗い話しだが、生きていれば必ず触れる「闇」がある。
闇が無い人は居ないと思う。
みんな、己の闇を見て見ぬふりをするか、ないことにして蓋をしているか、だと思う。


武道や、茶道、中にはオーディオ道などを語る方が居る。
宗教が最もわかりやすいかもしれない。

そして、その「道」には必ず流派が存在し、高い精神性を持つ方もいる。

なかには金儲けがうまい人もいれば、そうで無い人もいる。
正直な人も居れば、ズルい人も居る。

崇高な理念があっても、現実路線と一致しない人も普通に居る。
理想と現実のずれがあるのは、人間だからだ、と自分は考える。

昔、初めて会社に就職した時に、当時の副社長が新人たちの前でこう言った。
100名以上新人が居たので、それなりに大きな会社だった。

「人間は欲望の塊である。金持ちになりたい、良い所に住みたい、他人より出世したい、男だったら良い女をモノにしたい。
かならず思う事だ。悪い事だとは言わない。しかし悪い欲望に打ち勝つ事が出来ない限り実現しない。
君たちも、必ず通る道になる」と。
実に意味深な訓示だった。
シャレにならない話だが、その後その副社長は悪い欲望に屈して退社した。


時が経ち、自分がなるとは思っていなかった小さいながらも某会社の経営者になってしまった。
まだ20代後半のころ、キャリアとしては若輩者で同業者の中でも最年少クラスだった。


寄り合いと言うか会合(=同業社長会)に時折参加するようになった。
当然、他社の経営者と交流がある会合だ。

他社の社長は、自分が思っていたとは違う人達が多かった。
自分の考えとは違っていたが、むしろ経営者としてはそちらが正しかったのだろう。
彼らが考えていた事の主軸は「売り上げ」である。
もちろん自分だって売り上げはとても大切だが、彼らはあまりに露骨だった。
AVがとっくに売れない時代に入っていたが、過去の栄光(販売実績)を振りかざす人も居た。
(偉く横柄な人でびっくりした。)

まあ、横柄で自己中の連中=ソレらはある流派の宗主的な人達だ、と言えた。
素晴らしい経営手腕、販売技術を持ち、それ相応の立場の人だったのだが、個人的には正直付き合いたいとは思えなかった。
そんな感じなので、同じ会合内でもソリが合わなかった。
自分は正しい!と各々思っているのだから当然だろう。
ましてやそれで生計をたて、さらには従業員まで養って居た訳だ。
会社の規模は関係無い話だ。

中には、ソレらの人たちとは次元が異なる自分に対し敵意剥き出しな人もいて、会合という付き合いは実にめんどくさかった。

我々の業界では無いが、巨大組織内での揉め事がファンの人達に漏れ伝わってくるのが現代だ。
尊敬し崇めるような存在であった人物が、実はイヤな奴だったりするのがすぐにばれてしまう。

大看板の下にいて実績も充分なのに、後継者選びから外れ、同じ組織内の敵に敗れてしまう。
実力がある分権力争いから外れるのは、気の毒な話だ。

実力があり人望も篤いカリスマ的な人ほど、出世コースから外れたときはその落胆は大きい。

人は、そんな現実に見て見ぬふりをし、蓋をして来たのではないか。

そう感じて居る人は沢山いるのだが、高い精神性と人間性が闇を照らし、自分の現在位置を高めている人ほど魅力的ではないか。
そのような
意見に、自分は実に納得していた。腑に落ちていた、ともいうのだろう。

聖人君子は居ないのだろうが、ただ自分の求めるところに辿り着くために、努力を惜しまない生き方は美しいと思う。


なんだか、辛気臭い話しになった。
でも少しだけ、気も晴れた。
おっさんになってマウント合戦は、恥ずかしいものだ。



詫びろ!詫びろ!詫びろ!

本文と画像は全く関係ありません。
2024年4月17日(水)
久しぶりに乗り出し

すっかり春である。
桜も満開。

春爛漫である。
大抵の人なら気分も良く、ウキウキだろう。
だが、春は嫌いである。
花粉の季節だからだ。
薬が無いと、どうにもならない。
スギ花粉は何とか耐えられるが、檜の花粉に弱く、家から出るのが億劫である。
空気清浄機フル回転の部屋に閉じこもってやり過ごしている。
鬱そのもの。

草や木の芽が芽吹き、大地の力を感じる季節はこちらのチカラを吸い取られるのだ。

しかしながら、少し動かないと、何もできなくなる。
そんな折、ツーリングのお誘いが来た。
体力的に自信が無いので、(明るいウチには絶対帰って来ないからだ。)楽なpcx125でなら、と言う事にしてむりくり出かけた。
あったかい。
春と言うより、初夏の陽気だ。
ライダースの革ジャンが暑いぐらい(スクーターにライダースってのが、なんかイタイが。)
だ。
そんなこんなで、毎度のジャズ喫茶へ耳の洗濯へ。

あまりの天気の良さなのせいか?いつもは混む大崎市内の4号線は空いている。
バイクは結構走っていて、こちらにも挨拶してくれる。(スクーターなのに!)
小排気量の単気筒サウンドが心地よい。

今年初のあの店は、いつも変わらずそこにあった。
毎回顔を見かける御常連も居た。
ほどほどの人の入り。
マスターは、今日は少ないです。昨日と一昨日はいっぱいでした。との事。

「お久しぶりです。ご無沙汰していました。」
と挨拶すると、「しばらくですね。今日は良い天気でバイクも気持ちいいでしょ?」とマスターも気さくに挨拶してくれる。

うまいコーヒー、素晴らしいサウンド、素晴らしいロケーション。
気持ちが良くて、うとうとしてしまう。

伊豆沼は水もほどほどあり、水鳥達が羽を休めていた。店の前の桜も満開である。しばし、テラス席で休んでいた。
そこに若いカップルがやって来た。
その若さでこの店を訪れるとは、中々だな!
お目が高いぞ若者達。

天気も良く最高だ。

しかし、実はこの日は連れの社長の娘さんが結婚相手を自宅に連れて来る日!
お相手が挨拶に来ると言うのだ。
夜に来るとの事だが、モタモタしていると、遅くなってしまう。
pcxは速いが、高速は走れない。
裏道かっ飛ばして帰ることに。

日が落ちると昼間とはうって変わって寒い。

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こうなるとライダースの革ジャンが役に立つ。

pcxは、燃費も良く往復330キロ強の道のりでも、一回の給油でいける。
(燃料タンクは6リッターに満たない)
今回の燃費は、43キロだった。



2024年3月7日(木)
スクリーン更新その2

今回のスクリーンも、マットタイプだが、見た目ゲインが高いと感じる。
以前は1.0とか、0.9とかのスクリーンゲインであったが、今回は、1.2とか、1.5とか有りそうなぐらい明るい。
視力も落ちているので、明るいのは構わないが、色調が変化する。
単に明るさを絞るだけではダメなのだ。
また、スプリングローラー式のため、使い始めは巻きジワがある。
基本的に出しっぱなしで使うので、巻きジワはそのうち取れるのと、新品特有の化学の臭いも
そのうち取れる。

設置して早速投射してみる。
画像がズレている。もちろん分かっていた事だ。
サイズが小さくなった為に当然ズレる。
クロスハッチを出して四隅を合わせる。
コレが意外にめんどくさい。
スクリーンも、プロジェクターも固定していないため、ズレたりするが、その分自由度も高い。
スクリーンは、イレクターパイプで、鳥居状に組んでそこに引っ掛けている。
事務所も同じ方式。
室内や、天井、壁を加工せずすぐにバラせるからだ。寸法変更も簡単。

さて、調整だ。

初めは、DLPプロジェクターから。

見た目、赤が飛ぶ。明るいからだろうが、もう少しマットな赤にしたい。
調整項目を出して、色相調整を行う。
明るさはそのまま。
青ゲインと緑ゲインをやや下げて、赤を作る。
イケる!
やや、ハイライトが強めな感じもするが、まあいいだろう。
ガンマ調整で黒の沈み込みを調整。
やりすぎると、ベタ黒になって階調表現が無くなる。
ギリギリを攻めたい。
こんな感じかな?

と言う事で、次に反射型液晶DIL-A機jvcのプロジェクターだ。
最初に出た色が、変だ!
かなり緑色!
赤がどす黒い。
しかしながら、画角調整は、すこぶるラクチン。
全て電動で、画素ズレもエリアごとに細かく調整できる。
スクリーンが意外に平滑なため、画素ズレはないぐらいだ。
最初の色は、このプロジェクターの弱点で、10分ぐらいしないと、色が落ち着かない。
最近の高級機のレーザー光源やLED光源みたいにはすぐ落ち着かない。
10分ぐらいつけっぱなしにして、絵が落ち着いたところで調整開始。
旧型とは言え、調整項目が多数あり、かなり攻められる。
赤がどす黒いのに、飛んでいる。
なかなか見られない現象だ。
やっぱりスクリーンゲインが高いからだと思える。
このモデルは、赤だけで、色相が変えられる。
と言うか、三原色を各々調整できる。
よく考えると凄い。
訳が分からなくなる。
ランプタイマーを見たら、440時間程度しか回って無い。
調整の為に回しているような勿体ない使い方だが、ほぼ実験機に使用しているので、仕方ないな。
もう少し追い込みたいが、夜が更けてきて、こちらの視力に限界が来た。


つづく。


画像と本文は関係ありません。

スクリーンの不透過性で遮光カーテン代わりになるという宣伝。

窓部をスクリーン展開場所にするという発想はなかなかのものか?

一応メーカー名はあり、トップスター、らしい。
2024年3月5日(火)
スクリーン考

怒涛の年明けからはや三月。
何もしていない感じだが、あっという間に時間が過ぎる。
今回は、前回仄めかしていた、スクリーンについて。

現在個人用と業務用に三台プロジェクターを使用しているが、今回は個人用のスクリーンを入れ替えた。
昨年から計画していたのだが、機が熟さず今になってしまった。
通算もう6枚目になる。
プロジェクターを使用し始めてから早30年。
随分と長くなった。
もちろん、初めから高級なプロジェクターを使っていたわけではない。
プロジェクターは、10台(内、現用機3台)使用して来た。
プロジェクターの進化に合わせてスクリーンも仕様変更して来た。

30年前のプロジェクターの高級機は三管式がほとんど。高価、でかい、重いの三拍子でとても手が出なかった。
一般モデルの液晶は、当時はまだ光量が弱く、スクリーン側で補正しないと明るさが足りなかった。
いわゆるハイゲインだ。

素材はパールビーズ=スクリーンに細かいガラスビーズ=が塗布されたハイゲインスクリーンを使って、液晶の暗さを補正していた。
当時はスクリーンも高価で、普通に10万円では買えなかった。


もちろん現在も、高価なものは存在するが、今回は、なんと\12200!である。
しかも、巻き上げ式のスプリングローラー式で、巻き上げ格納が出来る。
脅威的な価格である。
もちろん中国製だが、異常に安い品だ。

スクリーンは今回初めて小型化した。
今まで拡大・大画面ほど正義とばかり、部屋の使用限界まで拡大して来たのだが、縮小する事にした。
今までのサイズは、16:9の90インチ。
決して大きなサイズでは無い。その前は、80インチ、さらに前は、4:3の70インチだったりする。
この90インチサイズは、スピーカーに被ってしまっていた。
間違いなく、音に影響が出ていたが、画面サイズの誘惑に負けたのだ。
80インチサイズは、プロジェクターの性能が完全に勝っていて、密度が高く映像的には良かったのだが、サイズの誘惑に負けて拡大したのだが丁度良いサイズとは言え無かった。
今回は、84インチ。
何とも中途半端なサイズだが、これがジャストサイズ。
スピーカーに被らないギリギリのサイズ。
昔なら特注するしかないサイズだが、既製品であるとは。

早速設置の為開封。
結構ちゃんとしてる。
ブラックマスクも上下左右に有り、合格!
しかしありがちだが、臭いがきつい。使い始めに化学の臭いがする。
スプリングローラーは、やや硬めだが問題なく途中でちゃんと止まる。
生地は、マット系だが明るい白。プロジェクター側の調整が必要だろう。
バックコーティングもあり、それなりに厚い。

ただ、流石中国製と言わざるを得ないが、左端にブラックマスクの黒が僅かに剥がれていた場所があったが、マジックで塗り潰してしまい、全く問題ない。

欠点と言うと好みの問題だし初めから分かっていた事だが、ケースは白いのはまだしもスクリーン下端の棒が白い。
ブラックマスクがあるんだから、ここは黒にして欲しかった。
ケースに関しては、緞帳的に黒い布を被せていたので、問題ない。

さて、設置が終わったら調整である。
それは次回。

つづく




画像と本文は関係ありません。

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84インチは微妙なサイズ。
従来は、80、100、120などの定形サイズが定番だったが、、、


2024年2月22日(木)
ホームシアターはいらない!?

無駄なモノ。

趣味に生きていると、その道以外の人からすれば無駄なモノと見られる事は、良く有る。
どんなに時間と、金を費やして作り上げたものも、無駄であり不要な物だろう。

時間に追われて、毎日が瞬く間に過ぎていくと、ホッとするひとときは、貴重であり安らぎだ。
正直他人の評価など、どうでも良いのだ。

最近ホームシアター不要論なる文献なるものを見た。
ブームが過ぎ去って不要になったと言う訳だ。
ブームに乗っかって来た人ならそうだろう?
5年も過ぎたら製品が古くなって使えないとまで書いてあった。

自分は、ほぼ毎日使ってる。
そう言う仕様にしているからだ。
古くなって使えないと言うのも、甚だ疑問である。
最新型は、その時しかない。
新型がでたら、旧型だ。

しかし、その程度の事は、当たり前であり、伸びしろが無くなる訳ではない。
音も、映像も、一朝一夕にはいかない。
散々チューニングして、エージングして文字通り育てるのに、2-3年などすぐ過ぎ去る。
5年など、あぶらの乗った頃だ。

他人の評価などはどうでもいいのだ。
最新型にして喜ぶのは、お店の人ぐらいだ。
もしかしたら、お店の人ですら深く分かっていないかもしれない。

ユーザーも、腹が座って無いのも原因だと思う。
せっかく大金をかけて使わないのは、その人の問題だからだ。
大金の額については、その人によって異なるが、金を掛ければ良いわけでもない。

タネも撒きっぱなしでは、大きく育つ訳が無い。


本題から逸れるが、ホームシアターと言う言葉が良くない。
日本の場合は、大抵がリビングシアターであり、部屋の主体はリビングなのだ。
もちろんコレは否定しない。
なかなか、日本で本格的なホームシアターを構築するにはハードルが高い。

広さの問題もあるが、完全に占有出来るスペースが必要になる。
真っ暗闇のパラダイスは、なかなか占有出来にくい。
コレが一番の問題だと思う。
オーディオの場合は、音量の問題があれど、BGMと考えるならば、他の事もできる。
本を読みながら、音楽を聴くなんて昔からやってたことだ。

シアターは、そうは行かない。
真っ暗闇のパラダイスは、真っ暗闇だからパラダイスであって、明るい訳にはいかない。
映画を観ながら何かするのはムリだからだ。

話しを戻すと、無駄な物にしないためには、使う方法も考えないとダメだ。

ホームシアターは、べつに映画だけを見るものではない。
スポーツ番組をパブリックビューイングしたり、ゲームをしても良い。
もちろん、音楽映画やライブ映像をみても良い。
それこそ、こだわったオーディオの本領発揮である。
(でも自分は、ゲームの音が怖くてビビってしまう。)

今は、ネット上にコンテンツが大量に転がっている。
最近のプロジェクターは、ランプ寿命が飛躍的に長くなり、1万時間とかの物もある。
ただ、もっとも普及している水銀ランプは、色が落ち着くまでに時間がかかる。
新品から、最低100時間? おおよそ300時間ぐらいで色が安定してくる。
1000時間などまだまだだこれからだ。
高級機に採用されている、レーザー光源は更に長寿命だが、これも安定するまでは少し時間がかかる。
2万時間が寿命のこのランプは、毎日3時間使って18年かかる。
いまだ、使い切った人はお目に掛からない。

以前購入した、4Kプロジェクターは、水銀ランプだが、8000時間の寿命で、3000時間程度しか使って無い。
まだ、半分にも到達していない。
自分は、プロジェクターは、3機が現役であり、最も使用頻度が低いのは、最も高級機である。
しかしながら、映像のチューニングはいつも攻めてる。
立ち上がりが遅いのが、たまに傷なんだよな。
最近は、電源にお馴染みのマジックボックスをかまして、更にコントラストアップに努めている。

さらに、今後スクリーンも新しいものを考えている。

全然飽きて無いぞ?

だれも、褒めてはくれないけどね!!
道楽とはこんな物なんだよ。


こちらサイドの画像と記事は、本文とは全く関係がありません。

画像は、2024年2月おやぢのAVルームの音出し時。



 1978年に映画館で見たスターウオーズを1981年10月発売のレーザーディスクLD1000の店頭デモで見て、絶対自宅(ホームシアター)でスターウオーズを見る!と誓ったのだった。



LD1000発売時のパンフレット

つまり、43年後には自宅にAVルームがあり、スターウオーズを4KUHD、マルチサラウンドで楽しんでいるわけだ。

こういうのは流行り廃りとはいわないだろう。 (^^)
2024年1月28日(日)
良い音

今回は、オーディオの音ではない音について。

日頃再生音ばかり聞いていると、生音(なまおと)が聞きたく(見たく)なる。
楽器から発しない音も「音」なのだ。

自分の感覚として、良い音のひとつに「排気音」がある。
一般の人には、ただうるさい不快な音の、クルマやバイクの排気音である。

もはや排気音と言うか爆音であるがゆえに、記憶に残る音のひとつは米軍機のF-16の排気音である
三沢基地で体験したとんでもないF16の爆音。
この音は、オーディオでの再現は不可能だろう。

音量、周波数、ダイナミックレンジが桁違いだからだ。
腹に響く大音量で、ズバリ公害である。
いまだに、あの音量を超える音は聞いた事が無い。

そこまででは無いにせよ大音量と言う意味では、サーキットを走行するレーシングマシンの排気音もデカい!

幼少の頃、サーキットに初めて連れてこられた時に走っていた、今はなき2ストの大排気量車の甲高い爆ける排気音。
メインスタンドのストレートを駆け抜けるレースカー排気音の大音量と見た事の無いスピードは、強烈に記憶に残っている。

その原体験から、大人になって免許を取得してからずっと車・バイクが大好きな自分である。

クルマのマフラーから発せられる排気音は、好き嫌いが分かれる。
良い音がすると思ったのは、トヨタのカローラレビンAE86や、同じエンジンを積んだAE92の排気音だ。

某豆腐屋の車の漫画のおかげで、86レビン、トレノの中古車は、現在でも異常な高値だ。
その昔、自分が所有したのは、92レビンだった。

車高調、LSDと、軽量フライホイール、タコ足にストレートマフラーを組み、ロールバーを入れたストリート仕様の車で、夜な夜な走り回っていた。若かったな。

今でもその排気音は、忘れられず好きな音だ。
高音に、歪の入ったやや甲高い音で、少し汚れた音が得も言われない響く音。
この音は歴代車両中、最も好みだった。

美音でない音だが、コレも良い音だ。


バイクは、単気筒、V型2気筒、並列4気筒と乗ってきたが、バイクらしい音と言うと、2スト単気筒の250cc。
このチャンバーから叩き出されるパンパンバリバリ音が記憶に残る。

また、250ccの並列4気筒の超高回転サウンドは、コレまたヒステリックサウンドで官能的だった。

大型のリッターバイクの図太い排気音も捨てがたいが、官能的な音なら小排気量が勝る。
ノーマルマフラーで、良い音だと思ったのは、ホンダの旧CBR250R2だった。

更に機械音なら、SLの汽笛とコンロッドのメカ音が挙げられる。
蒸気圧力で鳴らされる汽笛は、旅情を誘うと共に優しく湿った大音量で遠くまで届く。

現代のタイフォンや電子警笛とは違うアナログ的な音。

コンロッドのメカ音も、ガチャガチャと機械音がアナログ的だ。


機械音の他、もちろん楽器にも美音はある。

最近感動したのは、尺八である。

なかなか生で聴く事が無い楽器の尺八は、名人が吹くととんでもない音がする。
お客様で、尺八の名人、かつ尺八を製作している方が居らっしゃる。
たまたま演奏を聴く機会があった。
窓ガラスがビリつくほどの音量の演奏だったが、決してやかましく無い。

竹の筒の楽器から、あんな音が出るのかと感動した。


今回は、公害に近い爆音、大音量が気になる音だったが、身の回りに有る音に、少し耳を傾け、その様を見るのも、大人の楽しみなのだ。

 以下 画像は本文とは全く関係がありません。

 F16のアフターバナー音。
 三沢基地に行くと、実際に音が聴ける。
 沖縄では、ジェット騒音は公害そのもの。


 C57  SLばんえつ号。
 福島県で見られるSLの一つ。
 
 昭和40年代まで、客車のトイレは垂れ流しだった。つまり、大小便を線路に落としていくのが当たり前だったのだ。


 
 オリジナル店舗(解体済み)の部品を使って再現された店舗セットの撮影イメージ。

 おやぢも、1990年代に86トレノに乗ったことがあったが、面白い運転感覚だった。 (^^)
 運転座面が低く、ハンドリングとそれに連携するエンジン振動(音)が独特だった。
 


 スマホのパーソナル音源=イヤホンで聴く矮小な世界でなく、実際の世の中に存する「音」を聴くのも重要な体験だ。
 (管理者おやぢ注)



2024年1月24日(水)
2024年あけましておめでとうございます

と新年の祝辞を述べたが、、、

元旦から北陸石川能登の大地震、2日は日航機事故と、出鼻をくじかれる出来事で、正月が中止になった様な有様でした。

被災された方々には、お悔やみ申し上げると共に、今後の健康に気をつけていただくよう祈念いたします。

2011.3.11を直接経験した者としては、気が気では有りません。



さて、今年の展望はいなかるものか?
と、期待が膨らむ信州ではありますが、現実のAV業界はとてもお寒い。

今年は暖冬のようですが、AV家電業界は氷河期の様相です。

地元の福島市では新春早々、パナソニックが来年で工場閉鎖のニュースが!

かつて、Technicsの看板を掲げ、最盛期は一千人以上の従業員が働いて居た工場でありました。

はるか昔、自分が小学生の時に社会科見学に行った事がありました。
時が過ぎ大人になって、社員の証しとしてTechnicsのステッカーを誇らしげにリアガラスに貼ってある自動車が駐車場に並んでいるの見て、羨ましかったことを記憶しています。
自分が初めて勤めた会社がテクニクス工場の近くにあったのです。
当時は、松下電機関連の仕事をたくさんもらっていました。


得意先と言うヤツで、テクニクスの工場にも何回か伺った事があり、中の雰囲気や福利厚生が段違いに驚きました!
更に年間休日の多さや、年収の高さも羨望の的でした。

しかも、担当の人が大企業ながら、全く偉そうな対応ではなく、親切に接してくれた事は、後に別会社に転職、そこで当たった別会社得意先の担当達とは、雲泥の差でした。disるつもりはないですが。

社員教育の賜物でしょう。少なくとも自分はそう感じました。
しかし、羨ましいと思う反面、もし、自分がその企業に居たらどうだったか?

松下では、以前も大量リストラが有りました。
知っている人も辞めたり、転職せざるを得ない状況になったり。
地元の関連下請け会社は倒産したり廃業したりしてました。


時代の流れに逆らえない事もあったということ。

大企業だから安心とか有名企業だから安全とは思えない時代になった、と言う事でしょう。

衰退する事は無いと、言われたオーディオ業界は30年以上前の事。
バブル崩壊後あっという間にガタガタになり、リーマンショックでさらに追い打ちをかけられた業界は、末期?



が!しかし、まだ諦め無い自分も居たりするわけで有ります。
業界が不況でも、自分は知った事では無い。
やれることは沢山有る。
のらりくらりとかわしながら、やっで行こう。

遊びの原点は楽しさから!
何かと何かをくっつけて新しいモノを作り出すも良し!
無駄を削ってひたすらにシンプルにするも良し!
今だから出来る事もある。

さて、しばらくは楽しめそうだ。

        

 明けましておめでとうございます

 管理者注
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 パナソニック福島工場 2020年撮影

 1970年創業。
 1970-2000年代松下ナショナルパナソニックの家電オーディオ製造。
 2000年代ルミックスコンパクトデジカメ製造。
 近年家電から撤退し、野菜製造(バイオ農場)に転身。
 現在に至る。


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